車買ったその日に転落死=母を驚かせようと運転焦り

亡くなったヴァンルレイ・ドス・サントス・ロドリゲスさん(10日付G1サイトの一部)
亡くなったヴァンルレイ・ドス・サントス・ロドリゲスさん(10日付G1サイトの一部)

 母親を驚かせようと、その日に買ったばかりの車を焦って運転していた21歳の青年が、10mの高さから川に転落して死亡する悲しい事故が起きたと、10日付G1サイトなど(1)(2)が報じた。
 9日午後8時35分頃、ブラジル南部サンタカタリーナ州内陸部の山岳地帯セラ・カタリネンセのサンジョアキン市中心部に位置するガスパリノ・ドゥトラ街で、ヴァンルレイ・ドス・サントス・ロドリゲスさんが運転していた白のゴル車が、サンマテウス川に架かる橋の落下防止柵に衝突。目撃者によると、車はコントロールを失い、そのまま川に転落したという。
 救助隊が到着したとき、被害者は車外に脱出していたが、心停止の状態だった。移動式緊急医療サービス(SAMU)による約24分間の緊急処置が施された後、一時心拍が戻ったが、その後すぐに搬送先の病院で死亡が確認された。車両は完全には水没していたという。
 死亡したヴァンルレイさんはゴミ収集会社に勤めており、事故が起きたときは仕事の休憩中だったという。
 叔母のヴァンデルレイアさんは、「甥は路上清掃員として、夕方から夜のシフトで働いていました。夕食後の休憩を利用して、同居する母親にサプライズをするつもりだったが、時間に余裕がなく急ぎ過ぎたようです」と説明した。
 事故現場では、事故の知らせを聞いて駆けつけた、ヴァンルレイさんの職場の同僚らが、制服を着たまま救急車のそばにひざまずき、泣きながら祈る様子が見られたという。友人の一人は、「新しい車で母親を驚かせようと思って、嬉しそうに職場を後にしたのに…」と帰らぬ人となった故人を偲んだ。
 ヴァンデルレイアさんは、「甥はいつも陽気で礼儀正しく、勤勉な青年だった」と、親族の突然の喪失に深く落胆していると語った。

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