早朝午前6時、重武装した警察隊が間違った家を家宅捜査してしまい、民家の門扉を破壊して侵入し、何の罪もない住人に対して暴力的な態度を取ったために事件になっている。その住民の携帯電話の動画や防犯カメラ映像には、警官が住人の顔に銃を突きつけ、首筋を掴む様子が記録されており、物議を醸している。警察側は令状の執行を合法的に行ったと主張していると12日付G1サイト(1)が報じた。
被害者女性は警察官の行動に対して強い恐怖を感じたと述べ、自分の子供が危険にさらされたことに対する憤り表明し、警察の過剰な行動について疑問を投げかけた。
この事件は11日午前6時頃、ゴイアス州アパレシーダ・デ・ゴイアニア市のサントアントニオ工業地区の民家で起こった。警官らは令状の執行中に家を間違い、別の家の門扉を壊して家屋に侵入した。
被害者のタイナ・フォンチネリさんは、警官らとのやりとりの一部始終を撮影した。その映像には彼女が必死に、「弁護士を呼ぶ必要があり、その権利があります。その婦警は私の首に手をかけました。あなたたちが壊した門扉を見てください」と必死に叫ぶ様子が記録されている。
言い争いの末、タイナさんは令状の対象者の名前を尋ね、その際にやっと警官らは自分たちの間違いに気づく様子が映っている。録画映像には、赤ん坊の泣き声が聞こえ、タイナさんの手が震えているのが見て取れる。
タイナさんはTVアニャンゲイラの取材に応え、事件当時、9歳と2カ月の子供は警官が門扉を破壊する音で驚き、泣き出したと述べた。「婦警は銃の引き金に手をかけて、こちらに向けていた。この光景は脳裏に焼き付いてトラウマになり、思い出すたび怖くなる。小さな娘は私の後ろにいて、もう一人の息子は私の腕の中にいた。致命的な事故が起きる可能性があった」とタイナさんは訴えた。
彼女の夫タッシオ・シルヴァさんは警官が家に侵入した際に、令状が誰に出されているのか質問したが、彼らは答えず、ただ「侵入する」とだけ言い放ったのだと言う。「警察のあの態度こそが犯罪だ。私たちはただ正義を求めていて、同様のことがこれ以上起こらないことを願っている。いつかは悲劇が起こりうる。銃を発砲したらどうなるか、よく考えてください」と語気を強めた。
ゴイアス州警察は声明で、逮捕令状と捜索・押収令状は裁判所の命令に従って合法的に執行されたとし、令状が出ていた対象者は別の場所で見つかり逮捕されたと述べた。作戦中に犯された可能性のある違反行為は、州警察の規律監督部門によって調査段階にあるとした。