ブラジル日本語センター(CBLJ)で評議委員会会長を務める諸川有朋さん(83歳・2世)が、『日本人の特質』(初版2014年)を再版した。再版にあたり、CBLJ関係者らと、編集部を訪れ、本書に込めた想いを語った。
諸川さんが再版を決めたきっかけは、ブラジル日系医師会の肥田ミルトン正人会長がブラジリアの日本大使館を訪ねた際、林禎二駐ブラジル日本国特命全権大使が『日本人の特質』を読み、「自分たちが忘れていたことを思い出した。何十年先までもこの本は市場にあるべきだ」との感想を述べたところにある。肥田会長からこの話を聞いた諸川さんは2年間で2万人に同書を届けることを目標に再版することを決めた。
人生で1番嬉しいことは後世にモノを残すこことと話す諸川さん。「若い日系人や日本語を学ぶ伯人学生など、色んな人に読んでほしいです。そして日本の精神を受け継いで良い人になってほしい」と笑顔で語った。
『日本人の特質』は、1冊20レアルで、サンパウロ市ビラマリアーナ区のCBJL(R. Manuel de Paiva, 45)や、リベルダーデ区の日本クラブ(Rua da Glória, 326, Lberdade)、日系書店・太陽堂(Praça da Liberdade, 153)、本紙編集部(R. São Joaquim, 381)で販売している。
日本クラブでは、普及用セットの販売も行っている。普及用セットには同書が20冊入っており、値段は100レ。現金支払いのみ受け付け。諸川さんは「出版コストよりも安い、1冊5レアルの特別価格になっています。日本文化普及のため、ぜひ周囲の方にお勧めしてください」と呼びかけた。