幸せに満ちた自分の結婚式で、突如として悲劇に見舞われた花嫁――。サンパウロ州内陸部リメイラ市にある農場で14日、結婚披露宴の最中に、花嫁がウェディングベールを着たままプールに落ちて溺死する事故が発生したと、16日付CNNブラジルなど(1)(2)が報じた。
エリサンジェラ・ガザーノ・ドス・サントス・ソアレスさん(38歳)は事故当時、結婚した喜びのあまりにプールサイドで踊っていたところ、バランスを崩してプール内に転落した。
彼女は泳ぎ方を知らず、水中でもがき始めた。現場にいた家族や招待客らはすぐに彼女を引き上げ、移動式緊急医療サービス(SAMU)で病院に搬送したが、心肺停止で帰らぬ人となった。
エリサンジェラさんには5人の子供がおり、事故の当日、娘の一人の誕生日も一緒に祝っていたという。
事故の直前、エリサンジェラさんは白い花嫁衣装を着て、夫の隣で結婚宣誓書に署名する幸せな様子を、自身のSNSに投稿していた。友人らは彼女の死を悼み、多くのメッセージを残した。
近しい友人は、「彼女が亡くなったなんて信じられない。善良で、礼儀正しく、愛情深い人だった。安らかに眠ってください」とコメント。
同僚の一人は、「彼女は以前、プールに落ちたことがあり、水恐怖症だった。すぐに救出されたけど、心肺停止状態になり、助からなかった」と書き込んだ。
また別の友人は、「つい先日、市場で彼女とばったり会った時、結婚が決まってすごく喜んでいたのに…。運命とは残酷だ。夢が実現し、新しい門出の日が彼女の最期になってしまうなんて…」と嘆いた。
翌15日(月)に、隣町アメリカーナ市にあるサウダーデ・アメリカーナ墓地に埋葬された。