手を切断して銀行で指紋認証=母親殺して金引き出し図る

ジョゼ・ナタン・ドス・サントス・カルヴァーリョ容疑者(23日付テラ・サイトの記事の一部)
ジョゼ・ナタン・ドス・サントス・カルヴァーリョ容疑者(23日付テラ・サイトの記事の一部)

 ブラジル北東部バイア州サルバドール市で、母親を刺殺した男が逮捕された。警察に対し、容疑者は「黒魔術の儀式」の最中に母親の首を切って殺し、母親の銀行口座から指紋認証で金を引き出すために、彼女の片手を切り落としたことを自供した。23日付テラ・サイトなど(1)(2)(3)(4)が報じている。
 この事件は19日、「ある男が母親を殺した疑いがある」という情報を警察が入手したことで発覚した。
 被害者のサンドラ・マリア・ドス・サントス・カルヴァーリョさん(58歳)の遺体は20日、ヴァレリア地区ボカ・ダ・マタの2人が住んでいた自宅の裏庭で、首には切り傷、片手が切り落とされた状態で、駆けつけた警察により発見された。すでに腐敗が始まり、強い異臭を放っていたという。
 遺体はシーツとタオルで覆われており、切断された手は遺体の横に置かれていた。遺体に争った形跡はなく、検死のため法医学研究所(IML)に送られ、殺害日時の特定が進められている。
 現場のソファに座っていた息子ジョゼ・ナタン・ドス・サントス・カルヴァーリョ容疑者(21)は現行犯で逮捕された。容疑者は「母親が自分に対して黒魔術の儀式を行ったので、その報復として犯行に及んだ」と主張しているが、具体的な犯行の時期については明確にされていない。
 母親の銀行口座から金を引き出すために手を切り落としたと述べたが、実際に銀行に足を運んだかは確認されておらず、キャッシュカードが見つからず断念した、との報道もある。犯行に使われたナイフは台所の流しの下から発見され、鑑識に送られた。
 ジョゼ・ナタン容疑者は22日に拘留審問を受け、現行犯逮捕から公判前勾留に変更された。
 同件を担当したレアンドロ・フロレンシオ・ロシャ・デ・アラウージョ判事は、「精神的な危機を防ぐために予防措置を講じることが不可欠である」とし、容疑者を評価と監視のために医療・心理社会ケアネットワークに委ねるよう命じた。
 この事件は現在も捜査中だ。

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