馬がどうやって3階まで?!=リオ・グランデ・ド・スル州大水害のビルから救出

消防隊によって救出された馬(15日付G1サイトの記事の一部)
消防隊によって救出された馬(15日付G1サイトの記事の一部)

 シノス川の氾濫により壊滅的な浸水被害に見舞われたリオ・グランデ・ド・スル(RS)州サンレオポルド市で14日、住宅ビルの3階(日本では4階)に閉じ込められていた馬が救出された。建物の管理人によると、その馬は10日間その場にいたが、どのようにたどり着いたのかは分かっていない。15日付G1サイト(1)(2)(3)などが報じている。
 サンレオポルド市消防局によって行われた救出作戦は7時間に及び、約15人が参加した。同州政府のインスタグラムで公開された動画には、まだ浸水が続き、ボートに乗った隊員がダイナミック・ジップラインと呼ばれる技術を使って、窓から馬を吊り上げる準備をしている姿が映っている。馬は目隠しをされ、鎮静剤を投与された状態で救出された。
 消防によると4月末から同州全体を襲っている洪水により、このマンションはすでに空き家になっていたという。
 馬は保護された後、餌と水が与えられた。この馬がどこに連れて行かれるかはまだわかっていない。消防のグラルテ隊長は「おそらくこの馬は安全な場所にたどり着こうとして、水かさが増すにつれて建物の階段を登り、出られなくなったのでしょう」と説明した。

カノアス市の屋根の上に取り残された馬「カラメロ」(9日付CNNブラジルサイトの記事の一部)
カノアス市の屋根の上に取り残された馬「カラメロ」(9日付CNNブラジルサイトの記事の一部)

 9日には、同州カノアス市で屋根の上に取り残された馬が救出され、SNS上で話題となっていた。「カラメロ」と名付けられたこの馬は、洪水に囲まれ、日差しと雨にさらされ、屋根の上で動けない状態で発見された。グローボ局のヘリコプターに映し出されたカラメロの苦悩の映像が反響を呼び、連邦政府が救助に動いた。
 救助は消防士と獣医のチームによって行われ、陸軍が支援した。作戦には5隻のボートが使われた。体重350キロの馬はボートに乗せられ、安全な場所に到着するまで4キロを30分近く航行した。カラメロは現在、カノアス市の大学の動物病院で保護されている。
 同市で救助作業に参加している、サントアントニオ・ダ・パトルーリャ市のマルセロ・サントス・ダ・シルヴァ副市長は、「我々は人々だけでなく、多くの犬や猫、馬などの動物も救助してきました。一つでも多くの命を救います」と語った。

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