ミナス・ジェライス州トリアングロ・ミネイロ(三角地帯)の田舎町ウベラバで、線路すぐ脇で友人と自撮りをしていた女性が、後ろから進行してきた列車にはねられ、肋骨を折るなどの重傷を負った。列車の運転手が何度も警笛を鳴らして警告したにもかかわらず、線路から離れずにポーズをとり続けたため大事故に発展した。
この事故は4月13日に発生したが、今月に入って事故の瞬間を捉えたショッキングな動画がSNS上で急速に拡散され、大きな反響を呼んでいる。女性は、近づく列車と一緒に映る〝最高の瞬間〟を収めるために自撮りに夢中になり、「距離感が掴めなかった」と話していると言う。5日付G1サイトなど(1)(2)が報じた。
ウベラバ市は、恐竜などの古代生物の化石が多数発掘されており、その地質学的な重要性から、2024年3月27日に、ユネスコの「世界ジオパーク」に認定されたばかりだ。
この地域を自転車でツーリングしていたグループの一人が撮影していたこの動画には、衝撃の瞬間がはっきりと捉えられていた。彼女たちは同市のパレスチナ駅近くの線路内に入り、進行してくる列車に背を向けて携帯電話を構えていた。次の瞬間、列車の一部が一人の女性の頭部に激しくぶつかり、地面に叩きつけられた。
衝突直後、女性の叫び声が響いた。友人らの「落ち着いて、大丈夫、息をして、息をして」と呼びかけと共に、その場は騒然となった。
駆けつけた消防によると、その女性は救助時には意識があり左脇腹の痛みをうったえたという。救急搬送後に肋骨骨折が判明したが、命に別状はない。この女性のすぐ近くにいた友人も、衝撃で大腿部に4センチの切り傷を負った。
この列車の運行を担うVLI社は声明で、事故の状況を調査中であり、今回の事態を遺憾に思うと述べた。列車付近では安全な距離を保って慎重に行動し、線路の近くで写真やビデオを撮らないよう注意喚起を行なっていることも強調した。