1946年創業、聖市イタイン・ビビ区にあるフェイジョアーダの名店「Bolinha」は、地元伯人のみならず外国人観光客からの評価も高い。ブラジル日本移民90周年を記念して1997年に慶祝来伯された上皇ご夫妻も訪れられた。
同店では、薪釜でじっくりとフェイジョアーダを煮込む。フェイジョアーダのレシピは、初代店主のアフォンソ・パウリーロさんが「世界一美味しいフェイジョアーダ」を目指して完成させた。現在はアフォンソさんの息子のパウロ・アフォンソ・パウリーロさんがレシピを受け継ぎ、提供している。
同店では伝統的なフェイジョアーダと脂身の少ないヘルシータイプの「Magra」が選べる。
フェイジョアーダには前菜として、パン、ポンデケージョ、トヘスモ、ベーコン、マンジオッカが付く。味はどれもシンプルながらうまい。
フェイジョアーダセット(白ご飯、コウヴェ、揚げバナナ、リングイッサ、豚ロース焼き、ファロッファ、唐辛子ソース、カイピリーニャ)がテーブルに並ぶと、漂う良い香りに思わずお腹も鳴ってしまう。「これが上皇ご夫妻も食されたフェイジョアーダ…、どんな上品な味わいなのだろう」と思いながら一口。うまい。
複雑なうまさではない。フェジョンと豚肉の素朴なうまさが濃縮されている感じだ。同店は創業時、ボテッコ(飲み屋)だったという。フェイジョアーダも地元サッカークラブの優勝を記念して初代店主が母親のレシピを参考にして完成させた。歴史を重ねて名店と評されるようになった今でもその味の根底には「庶民の味覚」があった。食べる手は止まらずあっという間に完食。これはきっと上皇ご夫妻もおいしさのあまり勢いよく食べたに違いない。
同店では配送サービスにも力を入れている。本店で作ったフェイジョアーダを急速冷凍し、配送用支店へ輸送。支店で解凍調理して配送することで、出来立てさながらの味を家で楽しむことが出来る。配送地域は聖市、グアルーリョス市が中心。今後は配送用支店をバルエリ市アルファヴィーレ地区にも設立する予定だ。
■店舗情報■
【営業日】月~金曜日11時から16時半
土~日曜日11時半から19時
【住 所】Avenida Cidade Jardim, 53 – Itaim Bibi – São Paulo – SP – CEP 01453-000
【電 話】(11)3061-2010