選手に殴られ主審キレて銃抜く=まさか! 騒然となるサッカー場

(フォーリャ・ヴィトリアの公式Vimeo)

サッカーの審判が銃を片手に選手を追いかける様子(8日付G1サイトの記事の一部)
サッカーの審判が銃を片手に選手を追いかける様子(8日付G1サイトの記事の一部)

 エスピリトサント州セラ市のジャカライペ・スタジアムで7日夜、サッカーの試合中に選手から暴行を受けた主審が激怒して銃を抜き、その選手を追いかける事件が発生し、観客らを恐怖に落とし入れた。目撃者によると、騒動の発端はピッチ上の選手がファウルでイエローカードを受け、味方の選手がそれに納得せず、主審に襲いかかって顔面に負傷を負わせたことだった。この暴力的な反応は、地元のスポーツイベントの安全性に深刻な疑問を投げかけていると、8日付フォーリャ・ヴィトリアなど(1)(2)(3)が報じた。
 事件は試合開始直後の午後9時頃に発生した。イエローカードが出された時、29歳の選手が主審と口論した後、からかうように審判の顔を殴り、出血するほどの負傷を負わせた。
 暴行を受けて激怒した主審はピッチを出て車に向かい、そこで銃を手にしてピッチに戻り暴行した選手を脅した。試合は中断され、その場は騒然となった。
 他の審判や選手たちによって制止され、深刻な問題に発展しなかったが、同試合はそのまま中止の措置がとられた。この混乱の様子は動画に収められ、SNS上で拡散された。
 主審に暴行を加えた選手が、ピッチ上で他の誰かに危害を加えたのはこれが2度目だった。
 サッカー場近くの教会の牧師によると、その騒動があった時間帯に礼拝を行っており、混乱で人々は非常に怯えていたという。「それは恐怖だった。礼拝を終えてすぐに、近所でこの騒ぎに出くわしたんだ。みんなパニックに陥って、叫びながら走って逃げた。怖かったよ」と彼は振り返った。
 負傷した同主審はすぐに法的手段を講じ、警察署を訪れて被害届を提出した。
 この試合は地域のサッカー選手権「ジャカライペ・チャンピオンシップ」の一環。地元の才能ある選手が多く出場し、地域住民も参加するイベントとして、地域社会にとって重要なスポーツの祭典として位置付けられていた。
 今回の暴力事件は、当該試合だけでなく、今後の試合の雰囲気にも悪影響を及ぼす懸念がある。スポーツ・セキュリティ専門家と選手権の主催者は現在、同様の事態が二度と起こらないよう、セキュリティ対策を見直している。
 警察によると、捜査上の理由でこれ以上の情報は機密事項とし、公表しないとしている。今のところ、逮捕者は出ていない。

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