「デザインも味も日本を思わせる、そんな理想の店が完成しました」――今年3月、サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポス市に日本食店「Yokocho」がオープンした。理想の実現を果たせたと語るオーナー須賀エドワルドさん(3世・56歳)に開店までの歩みを聞いた。
須賀さんは、1992年から1年間、出稼ぎとして愛知県に渡った。その際、日本の横丁や屋台文化に感銘を受けたという。その後、94年から2000年までアメリカの和食店で修業し、05年と13年には和食店を開いた。15年にはアメリカでラーメン調査を行ったり、17年には日本で料理研修を受けるなどしてきた。
サンジョゼ・ドス・カンポス市にオープンした日本食店「Yokocho」は、2019年に工事を開始したが、コロナ禍の影響で工事が中断するなどのトラブルに見舞われた。苦難を乗り越え、4年の歳月を経ての開店に喜びもひとしおだ。
同店は、日本の屋台横丁を彷彿とさせる本格和食店。外装は懐かしさを感じさせる日本の飲食店や小売店をモチーフにデザインされ、看板や日本語で書かれた提灯などが飾られている。店外スペースには大型スクリーンが設置され、サッカー観戦などを楽しむことができる。
店内は、寿司などを提供するモダンなレストランスペースを始め、日本の屋台のようにラーメンや焼き鳥、うどん、そばなどを楽しむ居酒屋スペースがあり、予約制の寿司バーも設置されている。
現在はレストランスペースのみで料理を提供しているが、将来的には、その他のスペースも解放し、1店舗で様々な日本料理や文化を楽しめるようにするという。
同店設計に携わった商店建築内装設計・施工士の大河正夫さん(83歳、長崎県)は、すき家1~3号店や聖市の日本食店「エスパッソ和」、宗教法人施設など数々の内装設計を手掛けてきた。大河さんは、「この話が来た時、横丁は面白い発想だと思いました。須賀さんのこだわりを再現できたと思います」と語る。
同店で提供する寿司にはこだわりが詰まっているという。国産素材だけでなく、輸入品のホタテやいくら、ブリ、ハマチなども使い、日本さながらの味を提供している。須賀さんは、「外観だけでなく、食事も日本に近いものを提供しています」と語り、「Yokochoはお客さんがもっと楽しめるように進化していきます。ぜひお越しください!」と呼びかけた。
日本食店「Yokocho」の店舗概要は次の通り。
【営業日】火~金午前11時半から午後2時、午後6時半から午後10時。土曜正午から午後3時、午後7時から午後10時。日曜正午から午後3時。月曜、最終日曜定休。
【住所】Av. Barão do Rio Branco, 421 – Jardim Esplanada II, São José dos Campos – SP, 12242-690
【電話/Whatsapp】(12)98868・2233
【サイト】https://www.edozushi.com.br/localizacao