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母親の体内で赤ちゃん被弾=帝王切開で緊急出産、手術

赤ちゃんは左大腿部に被弾した(16日付メトロポレ・サイトの記事の一部)
赤ちゃんは左大腿部に被弾した(16日付メトロポレ・サイトの記事の一部)

 ブラジル北東部マラニョン州で16日、妊娠32週目の15歳の妊婦が襲われて腹部を銃で撃たれ、赤ちゃんの左大腿部に銃弾が命中する事件が起きた。対応した医師達は緊急帝王切開手術で赤ちゃんを取り出し、翌17日に赤ちゃんの脚から弾丸を摘出する手術を行った。
 手術後の容体は母子共に安定しており、赤ちゃんは新生児集中治療室(ICU)に移された。この事件の背景には、少女のパートナーが犯罪組織と繋がっており、薬物問題が関連している可能性があると、18日付メトロポレなど(1)(2)が報じた。
 事件は州都サンルイス市から約631キロ離れたインペラトリス市のサンジョゼ地区で発生した。警察によると、16日夜、被害者とパートナーのドウグラス・ソウザさん(20歳)が自宅玄関に立っていたところ、2人組の男にいきなり襲撃され、銃弾数発を浴びた。
 複数の銃弾は妊娠中の被害者の腹部にも命中したため、彼女は同市のハイリスク産科病院に搬送され、緊急帝王切開を受けた。X線検査の結果、銃弾1発が胎児の左大腿部に命中していた。
 同州保健局(SES―MA)によれば、赤ちゃんの銃弾の摘出手術は約2時間かかったが、無事に成功し、現在は新生児集中治療室に入院している。母親も命に別状はなく、健康状態は安定しているという。
 パートナーのドウグラスさんもこの襲撃で銃弾を浴び、市立病院に運ばれて緊急手術を受けた。彼の健康状態については明かされていない。
 当初、警察は被害者は強盗未遂の末に撃たれたのではないかと考えて捜査していたが、ドウグラスさんは犯罪組織と関係があり、麻薬がらみの借金を抱えていることが判明しており、それが犯行の動機となった可能性が高いとみている。
 現在は殺人未遂事件に切り替え、捜査が進められている。警察によると、今のところ、容疑者は特定されていない。

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