宮坂国人財団=「壮大な歴史、誇りもって世に」=25周年記念誌を出版

宮坂国人財団25周年記念誌出版記念式典で挨拶を述べる西尾ロベルト理事長

 宮坂国人財団の25周年記念誌出版記念式典が14日、サンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会ビル2階の貴賓室で行われ、約130人が参列した。
 式典では、記念誌の内容紹介や、宮坂国人財団の歩みと功績が振り返えられた。
 同財団は1998年10月21日に設立された。当時はそれまで日系社会の活動支援の大部分を担っていたコチア、南伯両産業組合が解体され、頼みの綱だった南米銀行も98年にスダメリス銀行に買収となり、日系社会の活動停滞が問題視された時期だった。両団体の役割を引き継ぐための組織として、南米銀行社長だった伝田耕平氏が、同財団の設立を提案した。設立以来、日系社会の文化、社会、スポーツ活動の支援を行い、書籍刊行支援でこれまでに100冊以上の出版を助けた。2018年からは、社会環境教育活動の一環として、サンパウロ市イミグランテス・エコロジカル・パークの運営を行っている。
 同財団の西尾ロベルト理事長は「財団の壮大な歴史の全てがこの本で紹介されている。誇りを持って世に送り出したい」と語った。

宮坂国人財団25周年記念誌出版記念式典出席者ら

 ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長は、「宮坂国人財団は日本文化を日系社会に残すための根幹を担ってきた」と称賛。野村アウレリオサンパウロ市議が、設立25周年を記念する記念プレートを贈呈した。
 在サンパウロ総領事館の清水享総領事は「宮坂国人財団の日系社会の発展に繋がる活動が今後も続いていくことを期待しています」と述べた。

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