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県連日本祭り=自慢の郷土料理が大集結=北海道ホタテ、白熊、太平燕も

 7月12日から14日の3日間開催される県連日本祭りまで2週間を切った――。この世界最大級の日本文化イベントは、47都道府県が集まったブラジル日本都道府県人会連合会が主催で、目玉は各県人会が販売する郷土食などの料理ブースだ。各県人会が母県の食文化を紹介するために試作を重ね、この日に備えている。当日提供される目玉料理のいくつかをピックアップしてみた。

香川県人会の天ぷらうどん(2022年撮影)

 北海道協会は例年の「焼きイカ」や「焼きニシン」の他に、今年は特別に目玉商品「北海道産焼きホタテ」を販売する。県連日本祭りで日本のホタテが提供されるのは初めてといわれ、本場の味が楽しめるごく珍しい機会だ。
 愛知県人会は昨年同様自慢の「味噌カツ」と「餡かけカツ丼」を販売する。味噌カツといえば名古屋を連想するほどお国自慢の一品だ。秋田県人会は郷土料理「だまっこ鍋」を提供する。そのほかに地酒の高清水なども販売される。
 青森県人会は、リンゴとスイーツやジュースなどの関連商品を提供。1971年にJICA長期専門家として派遣された元長野県果樹試験場長の後沢憲志氏が、気候条件等からリンゴ栽培の適地としてサンタカタリーナ州サンジョアキン市を選び栽培品種として青森県の「ふじ」を選定した。その縁で、同州と青森県は姉妹都市提携をした深い縁がある。
 福岡県人会では、名物の「博多豚骨ラーメン」が提供され、九州を代表する伝統の銘菓、「千鳥饅頭」も販売される。

鹿児島県人会の「白熊」(農林水産省「うちの郷土料理」)

 福島県人会は福岡の豚骨ラーメンに対抗して、「喜多方ラーメン」で勝負する。福島県喜多方市発祥のご当地ラーメンであり、札幌ラーメン、博多ラーメンと並んで日本三大ラーメンの一つに数えられている。さらに、伝統の「会津ソースカツ丼」の販売も行われる。
 岐阜県人会は「五平餅」と「鶏ちゃん丼」。「鶏ちゃん」は、みそやしょうゆベースのたれに漬け込んだ鶏肉を、キャベツや玉ねぎ、にんじん、ピーマンなどといっしょに炒めたもの。
 広島県人会は今年も伝統ある自慢の「広島風お好み焼き」が販売される。独特のソースが決め手で、焼きソバなどの麺入りでボリュームたっぷりのB級グルメの代表格だ。茨城県人会から「栗入り満願どら焼き」と「栗おこわ」の販売が行われる。母県は栽培面積・出荷量とも全国第1位を誇る栗の生産地だ。
 岩手県人会は「わかめうどん」と岩手名物の「五目ご飯」を販売。岩手は全国でも有数の好漁場である三陸海岸で養殖を行っており、岩手県は全国第2位の生産地だ。

熊本県人会の「太平燕」(たいぴーえん、農林水産省「うちの郷土料理」、尚絅大学生活科学部 守田真里子氏)

 鹿児島県人会は名産品「さつま揚げ」「かるかん饅頭」「かしゃ餅」のほかに、削った氷に練乳をかけ、その上にチェリーやレーズン、みかん、パイン、小豆、寒天と、色とりどりのトッピングをのせた氷菓子「白熊」も提供。

 熊本県人会は郷土料理太平燕(たいぴーえん)を販売。春雨をメインに、炒めた野菜や豚肉、エビ、たけのこ、かまぼこ、しいたけなどを入れた具沢山の中華風春雨スープのことで、上にはゆで卵を揚げたものが乗っているのが特徴。

鳥取県人会の大山おこわ(2022年撮影)

 静岡県人会は名産の抹茶を使ったスイーツなどの販売を行う。宮崎県人会は「チキン南蛮」、長野県人会は「野沢菜漬」、奈良県人会は「柿の葉寿司」、大分県人会は「だんご汁」「鶏飯」「とり天」、鳥取県人会は「大山おこわ」、和歌山県人会は毎年数千枚を売上げる大人気の「関西風お好み焼き」、山口県人会は「瓦そば」など各県の郷土料理が盛りだくさん。

 沖縄県人会は「沖縄そば」「足てびち」「サーターアンダギー」「ナントゥ餅」のほか、今年は新しく泡盛カクテルの販売も行う。

お好み焼きを作る和歌山県人会のブース(2022年撮影)

 県連日本祭りはサンパウロ市ジャバクアラ区のサンパウロ・エキスポ・エキシビション&コンベンション・センター(Rodovia dos Imigrantes, km 1,5)で開催。初日12日は午前11時から午後9時、13日は午前9時から午後9時、14日は午前9時から午後6時まで開催。入場料は一般入場料34レアル(金曜日)と38レ(土・日曜日)、半額割引あり。割引価格の大人3人分や3日分入場券も用意されている。詳細は県連日本祭りサイト(https://www.festivaldojapao.com/)で確認できる。

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