通夜に棺開けてサッカー観戦=「死んでもコパは見逃さない」

棺を開けて故人にもサッカー観戦させている様子(X)
棺を開けて故人にもサッカー観戦させている様子(X)

 南米チリのある家族が、親族の通夜でコパ・アメリカ2024大会を観戦する様子がネットで拡散され、話題となっている。サッカーチームの旗や花で埋め尽くされ、代表戦を映し出すプロジェクターが設置された通夜会場は、「観戦席」と化した。棺桶は開けられたままで、サッカーを愛した故人の周りには家族や親しい友人が集まり、悲しみを乗り越えながらも明るい時間を共有する場面が注目を集めた。3日付オ・グローボ紙(1)サイトが報じた。
 生前、サッカーを愛して止まなかった「フェーニャおじさん」の通夜は6月21日、コパ・アメリカのチリ代表初戦と同時に執り行われた。試合は米国テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで、ペルー代表と戦い、0対0の引き分けに終わった。このような試合結果となり、親族を失うという逆境の中でも、会場内は明るい雰囲気を保っていた。
 友人たちに囲まれた故人は、サッカーグッズで華やかに装飾された棺に入り、彼の名前や写真、追悼の言葉が書かれたパネルの前にいた。通夜会場には、サッカーチームのユニフォームを着た故人の写真と「フェーニャおじさん、幸せな時間をありがとう。私たち家族はいつまでも忘れないよ」というメッセージが入った横断幕が掲げられていた。
 親族らはサッカーの熱狂的ファンだった故人と、最後のサッカー観戦を共にし、盛大に彼を見送った。
 Xでは、ネットユーザーたちがこの光景を賞賛しつつ、温かなジョークに変えた。「死んでもコパ・アメリカは見逃さない」とコメントする人もいれば、「俺が死んだら葬式はこんな感じにしてくれな」と書き込む人もいた。そして、チリ代表のパフォーマンスの低さから、「『選手らは逝ってしまった』、と故人が言った」と冗談を飛ばす人もいた。

最新記事