県連日本祭り12日から=41県人会が郷土食を提供=親子一緒に各種日本文化体験を=本紙も浴衣体験コーナー開設

 ブラジル日本都道府県人会(県連)は、12日から14日までの3日間、サンパウロ市ジャバクアラ区のイベント施設「サンパウロ・エキスポ・エキシビション&コンバージョン・センター」(São Paulo Expo Exhibition e Convention Center 住所:Rodovia dos Imigrantes, km 1,5, São Paulo)にて「第25回県連日本祭り」(大間知アルフレッド実行委員長)を開催する。日本文化イベントとしては世界最大規模を誇ることで知られており、会場では各都道府県の郷土料理を味わえるだけでなく、日系芸能団体による和太鼓や舞踊などの伝統芸能を楽しめる。アニメや漫画、Jpopなど若者向けのブースやイベントも多く、各種展示やワークショップを通して、家族そろって日本文化をより深く体験できる。ブラジル在住の方はもちろん、日本の観光客にもお薦めのイベントだ。

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今年注目の文化エリア=新体験で水引と組紐

お好み焼きで有名な和歌山県人会ブースの前に立つ谷口ジョゼ県連会長

 「日本文化の広場」ではマンガ、和紙、織布、折り紙、絵手紙、書道、墨絵、切り紙、押花、刺し子、イラストレーション、ピクセルアート(ドットで描かれた絵)、蜜蝋ひきめ(蜜蝋と松脂を混ぜた引き目ワックスを薄く伸ばしたアクセサリー)に加え、今年は新たに水引(祝儀の際に用いられる飾り)と組紐が文化体験として加わり、計15のワークショップ体験が可能。文化エリアでは、「文化パスポート」が発行され、各ブースで体験を行うごとにスタンプが押される。すべてのスタンプを集めたら特別景品が準備されている。

高齢者向けに休憩場の他にワークショップから健康診断まで

 「高齢者の広場」では、例年通り、高齢者向けにお茶やコーヒーの配布、マッサージや健康に関する情報を提供する。ブース内で健康診断も行われ、結果に応じたオリエンテーションもある。ブース内では健康体操やラジオ体操、ダンス、ウォーキング・フットボールなど様a々なワークショップが行われる他、けん玉や相撲などの披露も行われる。

昨年の静岡県人会の食のブースの皆さん

林大使が墨絵体験実施

 日本政府も出展し、在サンパウロ総領事館ブースでは、在ブラジル大使館と共同で林禎二大使による墨絵のワークショップが行われる。国際協力機構(JICA)は書道、折り紙、浴衣の着付け体験を行う。留学支援団体「Study in Japan」は日本留学の紹介を行う。

親子一緒の活動も充実

 「子供の広場」では12歳までの子供を対象に、16種類の活動が用意される。陶器作成や、キャンプ道具の紹介、ナプキン作成、箸の技量を試す豆移し大会、けん玉やヨーヨー、紙芝居などが準備されている。同エリアでは親や保護者が子どもや連れ子と触れ合う体験活動を通じて、来場者の日本文化への興味を喚起することを目的としている。

日系大手企業も出展参加

 会場中央の日本大通りには、食品会社サクラ、キッコーマン、ヒノモト、ヒロタなどのブースが並ぶ。ホンダや日産、ヤマハなどの自動車・2輪メーカーなど大手日本企業も勢ぞろいだ。

2022年、メインステージで行われた太鼓の披露(提供写真)

若手に大人気のポップカルチャー3エリア

 会場のメイン入り口がらまっすぐ歩き、日本大通りの向こう側に見えるのが「秋葉スペース」。漫画販売や、拡張現実(AR)ゲームの他にジャストダンスや様々なゲームで遊べる。同エリアでコスプレ大会やJファッションショーなども行われる。県連青年チームにより企画される「FJTAON」エリアでは、50人以上のアーティストによる作品販売が行われる他、カラオケや日本に関するクイズ、100人以上のデジタルコンテンツクリエイターが集まる予定だ。
 メインステージの奥にはカードゲーム対戦や交換などが可能なエリアが用意されている。

41県人会が郷土食を提供

 中央広場には41県人会が出展し、様々な郷土料理を販売する。県連日本祭りの醍醐味であるご飯類からデザート、飲み物など、美味しいがてんこ盛り。各県のメニューは別表を参照。

祭りの雰囲気を盛り上げる気炎太鼓のパフォーマンス

中央舞台で大盛り上がり
改札付近でも演目披露

 郷土食エリアの後ろに設置されているメインステージでは、3日間にわたってイベントが予定されている。
 土曜日の開会式後の午後12時50分に、日本から出演のZenkyuさんが音楽ショーを披露。初日金曜日午後5時半から、暁バンドから鳥山明さんに追悼の意を込め、ドラゴンボールの主題歌を披露する。
 岐阜県人会による郡上おどり、鳥取県人会のしゃんしゃん傘踊り、淀江さんこ節、長崎県人会の長崎龍踊りと長崎ばやし、青森県人会による津軽三味線の演奏などの民俗芸能が行われる。様々な武道の演武も実施され、コスプレ大会やミス日系ブラジル、ジュエリー店Julio Okuboによる女性リーダーシップ・アワードも行われる。
 会場では太鼓パレードや盆踊りなどの参加型演芸も予定されている。13、14日はストリートダンス披露も行われる。

浴衣着付け、人気書籍販売

 「アベニーダ・ジャポン」を奥に進んで左手に見えてくるパイロットペンの裏にある本紙ブース(P30)では、日本製の浴衣の試着体験が可能。予約制なので、事前にブースでの予約が必要。日本の美しい風景を背景に、子供や孫と浴衣姿で記念写真を撮ることができる。
 本紙が出版した日本の歴史を簡潔に紹介する著書『A Essência da História do Japão』(『渡部昇一の少年日本史』(渡部昇一著、致知出版社、2017年のポ語訳)、日常生活で使う実践的なフレーズをポルトガル語と日本語でまとめた『ブラジル人のためのニッポンの裏技―暮らしに役立つ日本語便利帳―』(O Jeitinho no Japao para os brasileiros、松田真希子著)の2冊を、通常価格60レアルのところ、会場では特別に50レアルで販売する。子や孫にプレゼントするのに最適だ。

お得な前売り券販売
無料バス、駐車場も

 入場券は事前購入がお得。12日(金)入場券は事前購入価格34レアル。13、14日入場券は事前購入価格38レだ。3日分購入の場合は特別価格で一人85レ。大人3人のファミリーコンボもあり、大人3人で金曜日85レ、土日各日100レとなっている。
 8歳までの子供と60歳以上の女性、65歳以上の男性は入場料無料。私立、公立学校の学生と教師は半額。
 事前購入は開催前日の14日まで、県連サイト(https://www.guicheweb.com.br/25-festival-do-japao_32276)もしくはサンパウロ市の各売り場にて可能。売り場詳細については県連(電話:11・3277・6108/11・3277・8569)まで。
 会場には、地下鉄サンジュダス駅(Av. Fagundes Filho, 134(右側))から無料バスが午前10時から午後21時半まで出る。会場には駐車場も準備されており、駐車代金は12時間80レとなっている。

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