40の県人会と6の日系団体による郷土食販売エリアには、日系、非日系を問わず多くの日本食ファンが訪れて会場を埋め尽くし、お祭りムードを盛り上げた。テーブル席にはしょう油メーカー各社の製品が並び、味比べができる機会が提供された。
今後の普及に期待
「関西風お好み焼き」
例年通りの好調な売れ行きとなった和歌山県人会の「関西風お好み焼き」。谷口ジョゼ県連会長は同県人会の会長でもある。谷口会長は「会員の高齢化で手伝える人が減り、子弟の若者も手伝いに集まれず、今年は会員外からボランティアを募ってブースの切り盛りを始めた」と話す。谷口会長の「若い人は覚えるのも早い」との言葉通り、ボランティアスタッフが長蛇の列にも手際よく応対していた。
土佐祭りでの実績と経験が生きる「高知家」
合言葉「高知県はひとつの大家族やき」の下、〇〇県人会ではなく「高知家」としての名が光る高知県人会ブース。肉厚で紫蘇の風味が効いたボリュームあるカツオのタタキとシメサバの姿ずしが名物だ。来場者の日系二世兄弟は「カツオのタタキは父親が好きだったので、日本祭りで食べられるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
ブラジルで人気の日本食を揃えた三重県人会
大きくボリューム満点のテンプラ、サーモンの刺身たっぷりのお寿司、ホットロールなど、国籍を問わず人気の日本食メニューを揃えた三重県人会。人気のイチゴ大福は3500個を用意。「一年に一回のイベントとはいえ、皆プロ意識を持って臨んでいる」とブースの責任者、塩野エジソンさんは話す。店頭に並んだイチゴ大福は全て前日の作り立てで、お土産に買って帰る人で日曜日は完売していた。
郷土食で唯一のメニュー「越前おろしそば」
郷土食の中で重複しないメニューの一つが、福井県人会の「越前おろしそば」。年々売れ行きが伸びているため、今年も販売数を増やし、ほぼ完売。福井県人会の西村純子会長は、「皆さんにもっと越前名物を知ってもらうため、レシピ通りの料理ができるようにそばも日本製にこだわった」と自慢の一品を紹介した。