父が息子にナタを振るう=大音量の音楽に腹を立て

親子喧嘩が殺人未遂に(21日付ポルタル6の記事の一部)
親子喧嘩が殺人未遂に(21日付ポルタル6の記事の一部)

 大音量の音楽に腹を立てた67歳の父親が、43歳の息子の頭を鉈(なた)で切り付ける事件が発生した。頭部に重傷を負った息子は、病院に搬送され、縫合手術を受けたが、幸い、命に別状はないという。父親は駆けつけた警察により現行犯逮捕された。この事件はキレやすい世の中を象徴しているとして、世間から注目を集めていると、24日付メトロポレなど(1)(2)(3)が報じた。
 事件は20日(土)の午後9時半ごろ、ブラジル中西部ゴイアス州のヴァルパライーゾ・デ・ゴイアス市にある父子が住む敷地内で発生した。
 騒動の発端は、息子が大音量で音楽を聴いており、それに父親がいたく腹を立てたことだった。二人は別々の家屋に住んでいるが、同じ敷地内で目と鼻の距離にあった。
 その音量に苛立った父親は、息子を威嚇するために鉈を構え、音量を下げるよう求めた。息子は「(音を下げる時間には)まだ早い」と主張したが、結局、父親に従いボリュームを下げた。
 だが、息子が口答えしたことや、渋々音量を下げたことでなおさら苛立った父親が鉈を手に息子を追いかけ回したため、息子は椅子を投げつけるなどして抵抗した。
 口喧嘩はやがて取っ組み合いの喧嘩に発展。ついには、父親が手にしていた鉈で息子の頭に大ケガを負わせる事態に発展した。
 通報を受けた警察は事件直後に現場に駆けつけ、父親を殺人未遂の容疑で現行犯逮捕した。被害者は市内の市立病院に運ばれたが、傷口は大きく、数針縫う手術を受けた後、安静にしている。
 父親は警察の取調べに対し、鉈を使ったのは喧嘩の最中に息子から脅された後であり、身の危険を感じたからだと、正当防衛を主張した。また、息子の頭のケガは喧嘩の最中にタイルにぶつかったことが原因である可能性も示唆したが、警察は殺人未遂事件として登録している。

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