アルベルト・カナムラ医師の新著『Japonicus brasiliensis』(ポ語、192頁、Telucazu出版)が8月1日からサンパウロ市パウリスタ大通りのLivraria Martins Fontes Paulistaで販売されている。医学と病院経営における豊富な経験と公衆衛生に関する著作を発表した後、カナムラ氏は歴史学的、人類学的、社会学的な視点から日系人のアイデンティティの起源という新たなテーマの探求をこの本で試みた。
1930年代に移住した戦前移民の息子として、カナムラ氏は1950年に聖市で生まれた。郊外サントアマロ地区で育ち、「アルベルト・コンテ教授」国立教育研究所で小中高と学ぶ。USP医学部第59期卒業生で、医学、外科学、病院経営、公衆衛生学を修めた。2020年に医師を辞め、読書と執筆活動に専念。2022年8月、アルベルト・ヴィラドゥーロの異名で初の著書『DO ROLIMÃ AO COVID』を出版。2冊目の著書『É GRAVE, DOUTOR』では12の病気の歴史を通して医療を回顧。本書は3冊目の著書となる。
新著は、日系人アイデンティティの形成に関する示唆に富むエッセイ集だ。東洋神話から考古学までの幅広い領域を考察し、日本の様々な歴史とブラジルに移住した日本人とその子孫が経験したより現代的な事例までを網羅して論考する。ブラジルにおける日本人とその子孫の起源と特殊性を扱うだけでなく、この二つの国の社会地理を超越し、日系人の人間性について掘り下げる作品となっている。詳細は出版社サイト(www.telucazu.com)まで。