リオ・グランデ・ド・スル州で9歳の女児がゴミ回収コンテナの中で死亡しているのが発見され、殺人の疑いで母親カロリーナ・アブレウデ・ソウザ容疑者(30歳)が10日に逮捕された。少女はネグレクト(育児放棄)の状態で生活しており、学校近くの廃車の中で寝ていたり、ゴミをあさって食べ物を探したりする姿が何度も目撃されていた。13日付CNNブラジル(1)(2)などが報じた。
ケロリン・ソウザ・フェレイラちゃんの遺体が9日朝、同州グアイーバ市のゴミ回収コンテナの中から発見された。遺体はリサイクル業者が発見し、警察に通報。現場に駆けつけた移動式緊急医療サービス(SAMU)により、少女の死亡が確認された。
鑑識によると遺体に目立った外的損傷はなく、警察は死因が何らかの物質の摂取に関係している可能性を疑っている。
ケロリンちゃんは、カロリーナ容疑者や兄弟と一緒に暮らしており、隣州に住む父親マテウス・フェレイラさんは、娘の死を近所の人から知ったという。ケロリンちゃんが生後数カ月間と7歳の時に父親と一緒に住んでいたが、その後は母親の元に戻った。
マテウスさんは、「いつもカロリーナに『君が子供の世話をしたくないなら、僕に預けてくれ。僕が世話をするから』と言っていたが、彼女は受け入れなかった。僕はあの子を取り戻すことができなかった」と涙ながらに語った。彼は後見評議会(児童相談所)に6回以上相談していた。
この事件を担当するフェルナンド・ソドレ警部は、ケロリンちゃんの母親に対して30日間の一時的拘留が命じられた理由について、虐待や拷問の可能性を示す証拠があると述べた。少女の死因が鎮痛剤のような医薬品や違法薬物の過剰摂取による可能性を示唆し、医学的検査による特定が進められている。
警察が司法裁判所に提出した証拠によると、カルラ容疑者は娘に肉体的・精神的苦痛を強いていたという。少女は、虐待、保護責任者遺棄、拷問の特徴を持つ「ネグレクトと極度の攻撃」の被害者であったことが示された。証言によるとカルラ容疑者は、娘の遺体が発見されたと知らされても悲しみやショックを表すことなく無反応で、それどころか容疑者とみなされたことに腹を立てたという。
正確な死因と母親の責任を明らかにするために、捜査は続けられている。警察は目撃者の証言を聞き、家族関係の背景にある問題などを調査すると共に、少女の遺体をコンテナに入れた犯人を特定するために防犯カメラの分析を急いでいる。