桃山学院大学の南郷晃子准教授(45歳・岡山)が3日、サンパウロ大学(USP)の客員教授として来伯した。南郷准教授は9月20日まで滞伯し、USPで毎週講義を行う。USPの菊池渡教授によれば、日本からの客員教授は5年ぶりという。
南郷准教授は大阪府和泉市にある桃山学院大学国際教養学部で准教授を務める。専門は日本の説話や伝承文学。日本の城に残る怪異譚などを通じ、説話と社会変化の関係を研究してきた。最近ではキリシタン伝承についても注目しているという。
USPで行う講義では、漫画やアニメなど日本のポップカルチャーに登場することが多い「妖怪」や「怪談」を取り上げる。
南郷准教授は今回が初めての来伯。訪伯を決めた理由として、鎌倉時代の英雄譚「曾我物語」を研究するグループに所属していた際、同グループの教授にブラジル行きを勧められたこと、大航海時代のキリスト教徒の研究をするためにブラジルを直接見てみたいと思っていたことなどを挙げた。
6日には早速、初講義を行い、「研究熱心な学生から鋭い質問が寄せられ、とても面白かったです」と日本とブラジルの授業の違いを楽しむ様子を見せた。
南郷准教授の講義は一般聴講も可能だ。講義日程は、8月16、23、30日、9月6、13日午後2時から。場所はサンパウロ市ブタンタン地区USP文学部134号室(FFLCH – Letras, Rua Prof. Luciano Gualberto, 403, Cidade Universitária)。