街角ちょっと見=「焦らず、今出来ることを」=野球少年へ道具と共に贈った言葉

アカデミーの青年たちと交流する三原昇代表取締役社長

 サンパウロ州イビウナ市のヤクルト野球アカデミーは2000年に開校し、現在は13歳から17歳の野球少年52人が在籍している。キューバやベネズエラ、ペルー出身者もいる。選手らは球場施設で生活し、バスに乗って学校にも通う。同アカデミーは文武両道を旨とし、学校のテストの点数が低いとアカデミーの監督から怒られることもしばしば。少年らは日本への野球留学や、ドミニカ共和国でのプロ選手登録、アメリカメジャーリーグでの活躍を夢見て日々練習に励んでいる。
 6日に同アカデミーを訪れ、野球道具の寄贈を行った株式会社サンキョウテクノスタッフの三原昇代表取締役社長は率先して選手たちとの交流を深めた。三原社長もかつてプロ野球選手になることを夢見、日夜練習に励んだ野球少年だった。
 一生懸命に夢を追いかけるブラジルの野球少年たちの姿に三原社長の野球愛も止まらない。三原社長は怪我が原因でプロ野球選手になる夢を諦めた。アカデミーには怪我をしている選手もおり「周りのプレイを見ていると焦ってしまう気持ちもわかる。でも、その焦りで一生プレイが出来なくなることもある。大丈夫、今出来ることをすればいい」と力強く励ましていた。
 「焦らず、今出来ることを」――隣で聞いていたコラム子にもこの言葉は響いた。地道に出来ることを続けることが何事も一番の近道になるのだ。(莉)

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