南米の格ゲー精鋭1千人が激突!=コミテ・アレーナ2024=チャンピオンは世界大会へ

SNK社から贈られた来年度のワールドチャンピオンの招待状を持つ「ザ・キング・オブ・ファイターズXV」のチャンピオン、ハモン・デ・ソウザさん

 格闘ゲームファンを対象としたイベント「コミテ・アレーナ2024(COMITÊ ARENA)」が、8月23日から25日までサンパウロ市リベルダーデ地区のニッケイパラセホテル内会場で開催された。3日間で10代から50代の格闘ゲームファンを中心に約1000人が参集。ブラジル各地やコロンビア、チリ、アルゼンチンからの来場者もあり、白熱の大会で終日盛り上がった。
 同イベントは昨年に初めて開催され、今年は第2回目。主催者の代表はパブロ・ロペスさん(42、ボリビア国サンタクルス生)で、日本の株式会社SNKや18のブラジルの企業、団体、著名ユーチューバーなどが協賛している。
 コミテ・アレーナでは格闘ゲームのトーナメント戦が実施され、今年は「ストリートファイター6」や「Mortal Kombat」など、全15種類のゲームで腕を競った。参加者は日常的にゲームプレーに磨きをかけており、「ザ・キング・オフ・ファイターズXV」の優勝者は株式会社SNKから来年度のワールドチャンピオンのファイナリスト試合に招待され、「TEKKEN8」の優勝者はバンダイナムコグループから来年度のワールドツアーへの出場権と試合の勝ち点を獲得した。
 パブロさんは、「優勝者に国外大会への出場権と航空券などをサポートしてくれたSNK社やバンダイナムコグループに大変感謝している」と述べた。

村山英二マークさんとパブロ・ロペスさん

 協賛者の一人で自らもプレーヤーとして参加している村山英二マークさん(43、ムラサン健康食品社長)によると、コミテ・アレーナは、米国での世界規模の格闘ゲーム大会EVOにインスピレーションを受けて結成され、現在はブラジル最大の“オフライン”格闘ゲーム大会となっている。
 「今はオンラインでのゲームが増えたが、格闘ゲームはオフラインで仲間と意見交換するのも重要で、ファンが一堂に会する場が結成された」とマークさんは話し、日本のゲームが多く扱われている事から、そのイメージに最適なリベルダーデ地区が開催地に選ばれたという。
 パブロさんは26年前から小規模ながら現在の原型となる格闘ゲーム大会を行い、口コミやインターネットの普及によりオンラインでもファンのつながりが拡大してきたことから、昨年、本格的にコミテ・アレーナとしてイベントを実現した。今年の出場プレーヤー数は582人で、昨年よりも70%増加した。
 「サンパウロの他にはクリチーバでもTRETAという格闘ゲーム大会が行われているが、今後は他州にもイベントを拡大していきたい」と意気込みを語る。

 会場では、30年前のゲームから最新のゲームまでプレーできるスペースや、来場者が好きなゲームを持ち込んでプレーできるフリースペースも設けられた。公式ゲームは2人のプレーヤーの試合が大型スクリーンに映し出され、実況中継と合わせて会場を大いに沸かせた。

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