イタケーラ日系クラブのスキ焼祭り=「来年入植100周年盛大に」

たくさんの来場者が集まったスキ焼祭りの様子

 イタケーラ日系クラブ(森田マサキ・ロナウド会長)が主催する伝統行事「すき焼き祭り」が25日昼から開催され、約100人が舌鼓を打った。その場で森田会長は「来年はイタケーラ植民地入植100周年祭が予定されており、盛大な祝典にするべく準備を進めています」と、来年に向けて会員ら来場者の期待を膨らませるような挨拶をした。
 同地はサンパウロ市近郊農業の先駆けとして市の発展と共に歩んできた。サンパウロ市への食糧供給地として戦前からトマトやイチゴを栽培した。入植当初はカンタレーラ市場で作物を販売し、食糧や日用品を買う日々が続いた。戦後は桃の栽培で知られ、養鶏も盛んに。中でも桃栽培は有名で1949年から開催された「桃祭り」は、国内の農産展の先駆けで、当時「桃の里」としてブラジル全土に知られていた。
 最盛期には330日系家族が暮らしたが、都市化の流れの中で人口が流出。現在は花卉栽培などが中心となっている。

 このイベントには、羽藤ジョルジサンパウロ市議、野村アウレリオサンパウロ市議、大田慶子元連邦下議らが出席し、同クラブが日本文化の伝統を維持するために活動を積極的に展開していることを祝福するスピーチを行い、2025年の100周年記念式典への支援を申し出た。

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