世界の美味しい料理100傑=ブラジル人が愛するピカーニャ1位に

ピカーニャ(「テイストアトラス」公式サイトhttps://www.tasteatlas.com/)
ピカーニャ(「テイストアトラス」公式サイトhttps://www.tasteatlas.com/)

 世界各国の伝統料理のレシピ紹介や評論家のレビューをまとめ、「グルメ百科事典」とも称されるウェブサイト「テイストアトラス(TasteAtlas)」が「世界の美味しい料理トップ100(100 Best Dishes in the World)」を発表し、ブラジルのピカーニャ(イチボ)が1位に選ばれ、他のブラジル料理三皿もランクインしたと、4日付コレイオ・ブラジリエンセ(1)が報じた。
 このランキングは毎年発表されており、今年は世界中から選ばれた1万927品の料理がカタログ化され、39万5205件のユーザー評価(そのうち有効評価数は27万1819件)に基づき、最も高い評価を得た100品が選出された。評価は2023年〜24年にかけて行われた。
 ピカーニャとは、牛の臀部の上側に位置する希少部位のこと。脂肪の層がついた状態で三角にカットされるのが特徴だ。ブラジル人が最も好きな部位で、シュラスコ(バーベキュー)の際に主役となり、そのジューシーで風味豊かな味わいが多くの人々に愛されている。グリルで焼くことで脂肪が溶け出し、肉に豊かな風味と柔らかさを与えるため、焼く前に脂肪をカットしてしまうのは厳禁だ。
 同サイトではピカーニャの調理法について、「ピカーニャはまずグリルされ、その後串に刺される。この部位は脂肪が非常に少ないため、硬くならないように調理するには技術を要する」と説明している。
 他のブラジル料理も世界のトップ100に名を連ねており、16位にはバイア州の伝統料理であるヴァタパーがランクインした。「リッチで充実したトロピカルな味わいのヴァタパーは、古くなったパン、魚(通常はタラ)、エビ、ココナッツミルク、キャッサバ粉、デンデやし油、カシューナッツを組み合わせた主菜。この料理の起源は不明であるが、奴隷として連れてこられた西アフリカ人がもたらした料理だとされている」と解説されている。
 58位にはエスコンディジーニョがランクイン。「エスコンディジーニョは、牛肉、鶏肉、魚、豚肉、エビなど様々な材料で作ることができるが、オリジナルは干し肉と塩漬け肉を使用する」と説明している。
 サイトではレシピも提供しており、「肉はトマト、タマネギ、ニンニク、様々なスパイスと共に調理され、その後、耐熱皿にキャッサバ芋またはジャガイモのピュレと交互に層状になるように重ね、最後にチーズをかけて焼き色が付くまでオーブンで焼く。この料理名は『小さな隠されたもの』を意味し、ピュレの下に隠された肉を指している」と説明がある。
 93位にはミナス・ジェライス州の伝統料理であるトゥトゥ・デ・フェイジョンが入っている。「この料理は、ピュレ状の豆(伝統的には黒豆)とキャッサバ粉を組み合わせて作られ、キャッサバ粉がとろみ付けの役割を果たす。他にタマネギ、ニンニク、オリーブオイル、パセリ、ローリエの葉が使われる。料理には多くのバリエーションがあるが、通常は豚のソーセージ、米、卵、時にはケールと一緒に提供される」と説明。
 同ランキングの和食では、21位にマグロの握り、23位に唐揚げ、28位に豚骨ラーメンがランクインしており、2022年1位をとったカレーは今回46位だった。

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