北東部ペルナンブコ州のカルネイロス・ビーチで、一風変わったショッピ(生ビール)売りが人気を博している。ビーチのど真ん中に設置された、ガソリンスタンドの燃料ポンプ風のサーバーから注がれるキンキンに冷えた生ビールは、グラスだけではなく、口へも直接注がれる、〝燃料補給〟サービス付きだ。さらに、店員たちは歌い踊りながら接客し、その陽気な姿でも観光客を楽しませている。6日付ソー・ノチシア・ボア(1)が報じた。
元工業整備士のヴィルナウド・ジョゼ・ドス・サントスさん(44歳)は、長年にわたり自分のビジネスを持ちたいと考えており、18年前に一念発起して「ショッピ・ショー」を起業。今やその界隈で知らない人がいないほどの人気店に成長した。
ヴィルナウドさんは、ビーチを訪れた人々にできるだけの喜びを届けたいと願っており、「世界は苦しみで溢れており、困難を抱えている人も多い。だからこそ、ここに来た人たちには、日々のしがらみやストレスから解放されてリラックスして欲しいんだ。僕らは音楽やダンス、冷たいビールを提供し、心を込めたおもてなしをしているよ」と話した。
同店のSNSには、ヴィルナウドさんとビジネスパートナーのタレスさんが考案した、目を引く販売方法を紹介する動画が投稿されている。
観光客のグラスにビールを注いだ後、二人は「次はどこだ? 直接喉にいくぞ。ほら、頭を上げて、口を大きく開いて。注ぐか、注がないか? どうする? さあ、受け取れ!」と掛け合いながら、ビールを直接客の口に注ぐ。その光景は周囲の笑いを誘い、場の雰囲気に喜びが広がる。
ヴィルナウドさんの販売戦略により、売り上げはうなぎのぼりとなり、初期投資の2万レアルの資金は迅速に回収できた。現在オフシーズンでも高い収益を上げているという。
彼は「僕らが重要視しているのは、何を売るかではなく、どのように売るか、そしてお客様をどのように大切に扱うかなんだ」と語った。
生ビールの販売価格は500mlで20レアル(約500円)であり、充実したサービスを考慮してもなお、お手頃な価格といえそうだ。