チョコ菓子で6歳男児毒殺=叔母「こんな残酷な世界ある?」

毒殺されたイタロ・ラファエル・ローザくん(Foto: Reprodução/Redes Sociais)
毒殺されたイタロ・ラファエル・ローザくん(Foto: Reprodução/Redes Sociais)

 リオ市北部のイニャウーマ地区で9月30日、6歳の男児が見知らぬ女に毒殺される事件が発生した。路上で遊んでいた子供達に、バイクに乗った女が近づいてチョコレート菓子を手渡し、それを食べたイタロ・ラファエル・ローザくんが死亡。また、友人のベンジャミン・ロドリゲス・リベイロくん(7歳)は重篤となり、現在も入院している。ベンジャミンくんの体内から、ネズミ駆除用の毒薬(シュンビーニョ)に似た物質が検出されたと、2日付G1など(1)(2)(3)が報じている。
 警察の調べによると、ファベーラ(貧民街)内にあるアントニオ・サライヴァ街で遊んでいた子供達のグループに、フルフェイスヘルメットと手袋を着用した女がバイクに乗って近づき、チョコレート菓子を差し出したという。女はまず、12歳の男児に渡したが、受け取りを拒否された。その後、イタロくんが代わりにチョコレート菓子を受け取り、食べた。子供達は全員、女に面識はなかった。
 その後、イタロくんは同級生のベンジャミンくんと合流し、菓子を分け与えた。2人はその日の午後遅く、酩酊症状で緊急治療室(UPA)に別々に搬送された。イタロくんは心肺停止となり、同日死亡し、ベンジャミンくんはミゲル・クート病院に移されたが、重篤な状態が続いている。
 10月2日にイタロくんの葬儀が行われ、叔母のミシェレ・トビアスさんは、「イタロの人生は奪われてしまった。犯人は子供たちが空腹だと知っていて、それを利用したんだ。こんな残酷な世界がある?子供たちは平和に遊ぶこともできないのか?犯人は一人の天使を殺したんだ!」と心情を吐露した。
 トビアスさんはまた、ファベーラの子供たちが受ける仕打ちにも憤りをあらわにした。「ここではもはや、安心して路上で子供達を遊ばせることはできない。今日はイタロの母親が苦しんだが、明日は他の子供の母親が苦しむことになる。犯人は女じゃない、怪物だ」と訴えた。
 警察は現在、少年に菓子を渡した女を特定するために、防犯カメラの映像や情報を求めている。イタロくんの遺体は、司法解剖のため法医学研究所(IML)に送られ、毒物検査の結果を待っている。

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