サンパウロ州沿岸部グアルジャ市で41歳の女性が、同い年のパートナー男性をバーベキュー用のグリル網で刺して殺害する事件が発生した。女性によると、嫉妬を巡る口論から暴力沙汰に発展し、男性がナイフを持って女性に向かって突進したため、女性は自衛のために咄嗟にグリルを手にし、男性の胸を突いたという。パートナーとは半年付き合っていたが、彼は常に攻撃的で過去に首を絞められたことがあったと供述している。3日付G1など(1)(2)(3)が報じた。
事件は9月30日(月)の早朝3時頃、2人が住むヴィラ・ジュリア地区の自宅で発生した。前日から仲間を交えてシュラスコ(ブラジル風バーベキュー)を楽しんでおり、友人らが帰った後に喧嘩が始まったと言う。
女性の証言によると、この時2人は酒を飲んでおり、嫉妬をめぐる口論は攻撃性を増していった。女性は、ナイフを持って突進してきたパートナーに顎を殴られ、身を守るため近くにあったバーベキュー用のグリル網を掴み、男性の胸に突き当てた。その瞬間、パートナーの胸から大量の血が噴き出したという。
男性が地面に倒れた後、女性は自分で警察と移動式緊急医療サービス(Samu、救急車)に通報したという。警察が現場に到着したとき、女性は男性の居場所を示した。男性は手にナイフを持ち、寝室の床に倒れており、Samuの医師が現場で死亡を確認した。
警察は、死亡したこの男性はすでに3人を脅し、殺害しようとしていた過去があることを突き止めた。2009年には1人の男性と口論中に胸を刺し、12年には2人の女性の自宅に押し入ってナイフで「殺す」と脅した。被害者の1人は事件当時妊娠5カ月だった。
この事件は同市警察本部で、女性殺害未遂、殺人、正当防衛として登録され、現在も捜査が進められている。今のところ、この女性が勾留されたのか、供述後に釈放されたのかは発表されていない。