自民党の石破茂氏が鳥取県出身者として初めて総理大臣となったことを祝し、ブラジル鳥取県人会(千田伊藤初美会長)は9月30日に石破氏宛に祝電を送り、5日(土)午後2時半から総理就任記念祝賀会をサンパウロ市サウーデ区の鳥取ブラジル交流会館で開催し、居合わせた約200人が鳥取の日本酒で乾杯し、石破カレーを食べて祝った。
最初に千田会長は舞台で「第102代内閣総理大臣、石破茂さま、ご就任おめでとうございます。鳥取県から初めて総理大臣が誕生したことを、県民の皆さんと共にブラジル鳥取県人会会員一同、大変感動しております。今日は特別に石破カレーを作りました。みんなで美味しくお祝いさせていただきます。石破総理には、これからも明るい未来を作り上げてくださることを引き続き期待しています。ブラジル鳥取県人会一同、心より応援しております」と挨拶した。
本橋幹久県人会顧問が、1988年に初来伯した時からの石破総理との交友関係を説明し、鳥取銘酒「鷹勇」(たかいさみ)と鳥取ウィスキーで「サウーデ、ビーバ、カンパイ」と音頭をとって全員で乾杯した。
続いて首相指名の瞬間のニュース映像を全員で鑑賞、鳥取名物「しゃんしゃん傘踊り」を2曲披露、鳥取県民歌「沸きあがる力」を同県人会コーラス隊中心に斉唱した。最後に、石破氏の好物がカレーであることから、和牛を使った贅沢なカレーを「石破カレー」と命名し、高齢者ら50人に無料で振る舞った。
千田会長(70歳、3世)は本紙取材に「石破総理がカレー好きと聞き、石破カレーを思いついた。和牛を使っているので一味違います」と説明。さらに「鳥取県から初めての総理誕生に感激し、誇りに感じています。ぜひ11月にリオで開催されるG20首脳サミットのおり、サンパウロにもお立ち寄りください。できたらこの会館にも足を運んでもらえたら光栄です」と語った。
山口県人会の伊藤紀美子会長も顔を出し、「これで中国ブロック全てから首相が出た。とてもめでたいです」と述べ、2014年に安倍晋三総理を県人会館に迎えた時の経験を、今月訪日する村信政幸鳥取県人会副会長にいろいろアドバイスしていた。
末永正(すえながただし、74歳、2世)前鳥取県人会長は「石破総理にはぜひ会館にお立ち寄りいただきたい」と述べ、加藤恵久元同会長(84、2世)も「西谷博会長時代の1995年にこの会館を作り、その後に我々が改装・拡張してきた。今これだけ人が集まるのは、その積み重ね。ぜひ石破首相に見てほしい」と述べた。
今イベントは昨年開始された慈善バザーの第2回でもあり、当日昼から和牛を使った牛丼やカレー、串焼肉、名物おこわなども販売されていた。千田会長によれば「おこわは250食限定で、予約だけで200食売り切れ。正午から30分で残りの50食も売り切れに。牛丼も200食用意したけど売り切れました」と嬉しい悲鳴を上げていた。売り上げの一部は福祉団体「こどものその」に寄付される。