33歳新婦を花嫁衣裳で埋葬へ=結婚式20日前に銃撃戦で死亡

死亡したフランシスカさんと乗っていたバイク(8日付G1サイトの記事の一部)
死亡したフランシスカさんと乗っていたバイク(8日付G1サイトの記事の一部)

 結婚を20日後に控えていた33歳の女性が、サンパウロ市南部で非番警官と強盗との銃撃戦に巻き込まれて死亡した。彼女は婚約者とバイクでツーリングデートに向かう前、給油に立ち寄ったガソリンスタンドで強盗に襲われ、間に入った警官が発砲した弾が彼女に当たったとされている。彼女は、結婚式当日に着る予定だったウエディングドレスを身につけて埋葬される予定だと8日付G1など(1)(2)(3)(4)が報じた。
 事件は6日早朝、イピランガ地区で発生。フランシスカ・マルセラ・ダ・シルヴァ・リベイロさんは、婚約者ウィルケルさんと共に、ガソリンスタンドでバイク強盗に襲われた。ウィルケルさんは既にバイクを犯人に引き渡していた。
 だが、たまたま現場に居合わせた非番警官が〝犯人〟に向けて発砲し、フランシスカさんの背中に命中した。彼女は病院に搬送されたが、死亡が確認された。20歳と22歳の2人の強盗犯は現行犯逮捕され、1人は入院中だという。
 ウィルケルさんは「警官は私に狙いを定め、私の頭上に1発、妻の方に2発撃ち込んだ。私は両手を挙げて『やめてくれ! 彼女は私の妻だ』と必死で叫んだのを覚えている」と、当時の状況を振り返った。
 ウィルケルさんは警官に発砲の理由を問いただしたが、彼は冷淡な態度を示し、謝罪や後悔の表情は一切見せなかったといい、不信感を募らせた。同警官は供述で「強盗が発生した際に黒い服を着た多くのライダーがいたため、被害者が誰なのか分からなかった」と説明した。犯人が武装しているのを見てから発砲したとも述べているが、発砲回数は覚えていないという。
 事件は車両窃盗、不審死、および正当防衛として記録された。サンパウロ州保安局(SSP―SP)は、事件の調査が進行中であり、監視カメラ映像を分析し、警察の内部調査も進めていると発表した。
 被害者の2人は7年間交際し、10月26日に結婚式を控えていた。事件の前日には、2人で結婚式の衣装合わせを行ったばかりだったという。
 フランシスカさんの遺体は隣町サンカエタノ・ド・スル市の斎場で通夜が行われた後、彼女の生まれ故郷である北東部ピアウイ州カンポ・マイオール市に移送された。

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