妻が夫を刺殺し、その直後にSNSに犯行を赤裸々に告白する動画を投稿し、大きな反響を呼んでいる。動画内で妻は泣きながら、夫が自分の従姉妹と浮気していることを発見し、動揺した結果、刺したと語った。夫からは長年にわたりDVを受けており、鼻骨骨折や顔面の内出血などの重傷を負ったと主張している。妻は現在も逃亡中だと、11日付メトロポレスなど(1)(2)が報じた。
事件は7日午前1時頃、サンパウロ州沿岸部グアルジャ市ジャルジン・プリマヴェラ地区で発生。当時、夫イーゴル・ニコルッチ氏(25歳)は友人とバーにおり、窓際でタバコを吸っていた時に、妻ジェシカ・マドゥーロ・マジナ容疑者(23歳)が突然現れたという。
彼女は夫に対して「いい身分だこと」と言い放ち、2人の口論が始まったとされている。ジェシカ容疑者の興奮は次第に高まり、手にしていたナイフを使って夫を4〜6回刺しつけた。目撃者によると、夫は刺された後に立ち上がり、数歩歩いたものの、そのまま倒れて大量に出血したという。周囲の人々が驚き、悲鳴を上げる中、ジェシカ容疑者はその場から逃げ去った。
刺された夫は友人によって病院に運ばれたが、首右側を刺された傷が深く、到着する前に死亡が確認された。
ジェシカ容疑者はインスタグラムで公開した動画の中で、身体的、また言葉によるDVのために何度も夫婦関係を断とうとしたが、イーゴル氏はそれを受け入れなかったと説明した。彼女によると、従姉妹が夫と性的関係を持ったことを認めたため、それが夫を殺害する動機になったと告白した。
イーゴル氏は薬物取引で2020年11月に逮捕され、サンヴィセンテ刑務所に収監されていたが、昨年5月に仮釈放され、3カ月ごとに刑務所に出頭する条件で釈放されていた。刑期の終了予定は26年10月15日だった。
一方、ジェシカ容疑者は依然として逃亡中であり、彼女の弁護士によると、近く自首する予定だという。
サンパウロ州保安局(SSP―SP)は、事件は殺人事件として登録し、バーの監視カメラ映像を分析すると共に、現在も容疑者の行方を追っていると発表した。