腰痛と排尿時の痛みを訴えて公共緊急治療センター(UPA)に駆け込んだ21歳の女性が、尿検査のためにトイレに入った際に、女児を出産した。この女性は、出産するまで自分の妊娠には気づいておらず、「まさか赤ちゃんだとは想像もしていなかった」と驚きを語った。母子ともに健康状態は非常に安定しており、現在は産科病院に移され、安静にしているという。28日付G1など(1)(2)が報じた。
この出来事は27日夜、リオ・グランデ・ド・ノルテ州西部のモソロ市で発生した。ミルダ・アラニ・ピニェイロさんは痛みを抱えて、アルト・デ・サン・マヌエル地区にあるUPAに到着した。
ミルダさんを診察した当直医のマルセロ・ドゥアルテ氏は、「患者は診察時に妊娠については一切触れず、お腹も目立たなかったので、妊娠の可能性を疑うこともありませんでした」と述べ、症状から尿路感染症を疑ったという。
ミルダさんは検査用の尿を採取するためにトイレに入った途端、激痛を感じて悲鳴を上げた。それを聞いて駆けつけた看護師のアナさんが、すでに赤ちゃんの頭が出ているのに気づき、そのまま出産となった。
看護師は「『おめでとう! 赤ちゃんだよ』と伝えたところ、彼女の絶望的な表情は一瞬で幸せに変わりました。彼女は本当に何が起こっているのか分かっていなかったようです」と振り返った。
ミルダさんは、当時の状況を「とても混乱していた」としながらも、このサプライズに大きな幸せを感じている。彼女は妊娠の兆候に気付かず、通常通り月経もあったと説明している。誕生したアウロラちゃんは、彼女の第一子だ。
アウロラちゃんは体重3・08kg、身長46cmで元気に産まれた。UPAでの出産後、母子はアルメイダ・カストロ産院に転院し、順調に回復している。医療チームによると、医師は妊娠週数が41週以上と推定しており、正期産だったとみている。
娘に対する願いを聞かれたミルダさんは、「これからも私たちに幸せを運び続けてほしいです」と嬉しそうに答えた。