サンパウロ市近郊のイタペセリカ・ダ・セラ市に自分の土地を提供してマレットゴルフ場を18年前に開設した田畑稔さん(92歳、鹿児島県出身)は、このGSPマレットゴルフ倶楽部(Associação de Mallet Golf da Grande São Paulo)の創立者の一人で、「会員は105人で、大半はサンパウロ市から毎週ここにプレーにきている人たちです。ぜひ関心のある方、こちらまで来て芝を試してみてください」と呼びかけた。
このマレットゴルフ場はイタペセリカの緩やかな傾斜地にあり、きれいに芝が張られたコースが延々と広がり、ボールを打ちながら三々五々、楽しそうに談笑する日本人のパーティが見られた。
実際にサンパウロ市カシンギ地区から友人らと申し合わせて、毎週ここに通う元コチア産業組合中央会職員の横地実さん(93歳、愛知県出身)は、「1回ゲームをすると7~8キロ歩くから、無理なく自然に体を鍛えるのにこれが一番良い」と、会員中最高齢ということを感じさせないハキハキとした勢いで説明した。
田畑さんは「元々、国士舘でやっていましたが、友人(湯之前一秋さん)が地元にマレットゴルフ場を作りたいというので」とここに造成した動機を説明した。GSPマレットゴルフ倶楽部は2004年設立で今年20周年だ。
このマレットゴルフ場は05年から造成を始めて06年に18ホールで始め、第1代会長は新留静さん。2013年にクラブハウスが建設されて食事なども提供され、現在はコースも36ホールまで増設したという。
マレットゴルフは1977年に日本で生まれたスポーツ。基本的にゴルフのルールに従うが、もっとシンプル。コースは50mから100mの36レーンで構成され、各レーンの最後にあるホールにボールを落とす。ゲートボールと同じようなクラブを使い、従来のゴルフよりも大きなプラスチック樹脂製のボールを叩いて、18ホールを回る。年齢を問わずゲームに参加できる。試合は通常グループで行われ、和気あいあいとした雰囲気の中で競い合う。
なお、サンパウロ州マレットゴルフ連盟には10ほどの参加団体があり、それぞれが活動を繰り広げているという。
同マレットゴルフ場の住所(Estrada Abilio Marchi, 1800 – Potuvera, Itapecerica da Serra – SP)、営業時間は8時から17時まで。問い合わせは電話(11・4147・1459)まで。