ブラジル味の素=パリ五輪メダル選手をお祝い=ビクトリープロジェクトで支援

右から中村ブラジル味の素社長、ラファエル・シウバ選手、ペトルシオ・フェレイラ選手、チアゴ・パウリーノ選手、斎藤常務取締役(食品事業部長)

 ブラジル味の素社(中村茂雄社長)は10月28日、同社アスリート支援事業「ビクトリープロジェクト」でサポートし、今年のパリオリンピック・パラリンピックでメダルを獲得した選手たちのお祝い昼食会をサンパウロ市内のレストラン「NB Steak」で開催した。昼食会には4人のメダリストの内、ブラジル柔道界で偉業を遂げてきたラファエル・シウバ選手(37)、陸上100メートル走で上肢切断者の世界記録を保持するペトルシオ・フェレイラ選手(27)、下肢切断者の砲丸投げで新技のパイオニアとして知られるチアゴ・パウリーノ選手(38)が参加し、自身の体験や競技中のエピソードなどを語り、出席者らと喜びを分かち合った。

 ビクトリープロジェクトは、アスリートのパフォーマンスと国際競争力の向上に貢献することを目的として2003年に日本で誕生し、2019年にブラジルでもスタートした。当初よりブラジルオリンピック委員会(COB)およびブラジルパラリンピック委員会(CPB)とのパートナーシップも締結し、栄養教育および同社が築いた栄養プログラム「Alimentação para Vencer – Kachimeshi」(勝ち飯)により、国内外で活躍するトップアスリートおよびユースアスリートをサポートしてきた。
 冒頭あいさつで中村社長は、「皆さんが見る人すべての真のインスピレーションとなり、大きな感動を与えてくれたことは、ブラジル味の素社の誇りであり深く感謝します」と謝辞を述べた。
 3人の選手は、同社が結成した17人からなるTime Ajinomoto(チーム味の素)に所属している。どの選手も同社の食事やアミノ酸サプリメントの提供による栄養面でのサポートに大きな効果を実感している。
 パウリーノ選手は、パラリンピックのルールが年々変化していく中で、以前は誰もが正面から投げていた砲丸を横向きから投げ、F57クラスで世界記録を打ち立てた。「コロナ禍で撤退するスポンサーもいた中で、味の素は変わらずサポートし続けてくれ有難かった。サポートがなければ勝つことはできなかった」と振り返る。

 昨年から同チームに加わったフェレイラ選手は、足の速さについて「いたずらをして母親から逃げた時と食事用の鶏を捕まえることで鍛えられた」と場を和ませ、「テレビでしか見たことのなかった様々な競技の選手たちと一緒に、チーム内で励まし合い、切磋琢磨できることが心の支えになっている」と強調した。
 2006年から強化選手として毎年日本でトレーニングを重ねてきたシウバ選手は、ブラジル男子柔道では唯一、3回のオリンピックでメダルを獲得している。好きな日本食は「サバの味噌煮込み」で、梅干し、納豆、おにぎりなども好物という。「味の素のオフィスに行くと、いつも皆さんの温かさを感じます。選手たちが活躍するために重要なサポートをしてきてくれたことに感謝します」と述べ、昼食会を締めくくった。

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