米国大統領選挙の投票日がやってきた。最終的な結果が出るにはまだ時間がかかりそうで、誰が世界最大の経済大国を率いることになるのかというサスペンスが続くかもしれない。だが、ブラジルの投資家たちは、片方の目を魚に、もう片方の目を猫に注いでいる。赤道の反対側の選挙情勢と、ブラジルの財政情勢の両方を注視しているのだ。その結果、ボベスパ指数は0.11%小幅上昇の130,660.75ポイント(145.96ポイント上昇)と、ほぼ安定した値動きで引けた。一方、商業ドルは、国外での通貨の下落に追随し、5.74レアルで0.63%下落した。DI(長期金利)は上昇で始まったものの、終値は軒並み下落した。
今日のような日には、経済、軍事、文化の超大国であるアメリカ合衆国を構成する半数の州で何が起きているかに、世界中の注目が集まる。一方では、女性が初めて大統領に就任するという歴史的偉業に挑戦している。もう一方では、前大統領が後を継ごうとしている。しかし、それだけではない。議会の主導権など、もっと多くの問題がある。
XP社の政治アナリスト、ソル・アズキュン氏は「ドナルド・トランプ氏がやや有利で、僅差で優勢と考えられる」と語っている。
税制改革、財政枠組み、SELIC、税率
世界中がアンクル・サムの選挙の数字に注目している一方で、ブラジルの投資家は他の重要な問題にも注意を向ける必要がある。そのひとつが税制改革で、今年は規制のための時間がなくなってきている、と財務省の税制改革担当特別秘書ベルナール・アピーは言う。ロドリゴ・パチェコ上院議長は今日、連邦議員や経済部門は規制の採決に「乗り越えられない障害」を立ててはならないと主張した。
もちろん、ブラジルの財政問題もある。この問題は政府を動揺させ、昨日ボベスパ指数を急騰させた。ある新聞によると、政府は公共支出を削減するためのパッケージの中に、医療・教育予算の計算を変更することを含める可能性について議論しているという。本日、閣僚はこの対策を評価するため、再度話し合いを行った。
一方、ブラジル中央銀行はすでに2日間の会合で国内金利について議論している。アナリストの間では、0.5ポイントの引き上げがコンセンサスとなっている。最終決定は明日、市場が閉まった後に行われる。誰もが金融当局のコミュニケに注目し、今後の動向を探ることになるだろう。
イタウは上昇、ヴァーレとペトロブラスは下落
そんな中、第3四半期の決算シーズンは続き、株価は様々な反応を見せた。このセッションのハイライトはイタウ・ウニバンコ(ITUB4)だった。同行は四半期決算の後、本日なんと3.00%上昇し、アナリストのお気に入りである理由を示し、Ibovespaの緩やかな上昇を抑えた。さらに、同行の会長も臨時配当を発表したが、その規模はまだわからない。他の銀行はまちまちで、ブラデスコ(BBDC4)はマイナスで1.28%下落した。
ヴァーレ(VALE3)は高値でスタートしたものの、0.88%の損失で終えた。ペトロブラス(PETR4)は、同社CEOの新たな発言や国際原油価格の再上昇を背景に、0.31%下落した。ITUB4の上昇とBBDC4、VALE3、PETR4の下落のバランスは、ほぼ安定したIbovespaをもたらし、火曜日のイタウの利益の強さを示している。
ジュニア石油会社も原油価格の上昇を受け、まちまちの結果に終わった。PRIO(PRIO3)は、24年第3四半期の貸借対照表を発表した日(引け後)に1.35%下落した。
エンブラエル(EMBR3)の0.55%上昇も注目に値する。2024年に向けて離陸を続けるエンブラエルは、今年すでに120%上昇した。そしてアズール(AZUL4)は、ここ数日シーソーを経験している。今日は3.11%の上昇だが、年間では60%以上下落しており、サポートに達している。
明日、すでに織り込み済みのCopomの日、注目度は今日と変わらないだろうが、ひとつ目新しいことがある。この数字が決断を下すのに十分かどうかは、時間が経ってみなければわからない。それまでは、やっぱり片方の目を魚に、もう片方の目を猫に向けるのがベストだ。