椰子樹9月(402)号発刊=『ブラジル歌人つどい』開催検討

 椰子樹社(多田邦治代表)による、1938年創刊の『椰子樹』9月号(402号)が刊行された。
 第76回全伯短歌大会の結果発表を19ページから掲載。それぞれの部門の1位は次の通り。互選(清谷益次短歌賞)《母のぼけ明るく話題にのせる妻介護に家事にまことたのもし》山元治彦、総合得点は《山峡に立ち込めし霧の何時しかに消え去る如し人の命も》三宮行功、題詠《穏やかな日差しを浴びて木々芽吹き春の兆しを自然は告げる》藤島一雄
 応募作品は114首、応募者は日米カナダからの4人を含めて58人だった。昨年の51人を上回った。大会への意見として「これだけの方が応募された訳ですから、まだ続ける価値があるでしょう」「同年代が多く励まされます」「ほとんど動けない私に椰子樹は本当に嬉しい」「大会とは別に年に一回、親睦の意味で場所を決めて集まる機会があれば」等の声が寄せられた。
 《大会余話》の中で同誌編集部として、「久々に会場で、という声には切実が響きがあることは事実であり、『ブラジル歌人つどい』の開催を検討したい」とのコメントが書かれている。
 巻末の《編集余話》では「ここ数年来、今年で、いや来年で最後か、と危惧されながらの開催であるが、様々な境遇にある高齢者が、ささやかでも来年へ夢をつなぐというのは幸せの一つではないだろうか。熱中症と足元に気をつけて」(多)と記されている。
 403号の投稿規定は以下の通り。締め切りは11月15日▼作品は椰子樹会員のみで、自作未発表作品。何首でも可。▼題詠「波・なみ・ハ・パ」は会員に限らず、誰でも3首まで▼随筆ほか文章は2ページまで。
 送付先は次の通り。
 【郵送】Sr. KUNIHARU TADA Rua das Camélias, 835, Condomínio Arujazinho-1, Arujá – SP, CEP 07435-720
【Eメール】kuniharutada@gmail.com
【WhatsApp】11・97242・5514

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