リオ・グランデ・ド・ノルテ州都ナタルで19日、父親を刺殺した疑いで31歳の男が逮捕された。容疑者は公の場で父親をナタで殺害して首を切り落とし、頭部をリュックサックに入れて持ち歩いていた。20日付G1など(1)(2)(3)(4)(5)が報じた。
事件は午前11時頃、同市南部ポチランジア地区にある複合施設内の公共広場で白昼堂々と発生した。首のない遺体があると地域住民からの通報を受けた警察が急行し、ヴィクトル・ヴァンデル・リベイロ・デ・ソウザ容疑者を追跡した。
容疑者はリオ・グランデ・ド・ノルテ連邦大学(UFRN)のキャンパス付近で発見されたが、警察に向けて爆竹を投げつけるなどの抵抗を示したため、警察は容疑者の脚に発砲し、負傷させた上で身柄を拘束。緊急治療室(UPA)に搬送された。
警察によると、容疑者のリュックサックからは被害者の頭部の他、犯行に使用されたナタやガソリン缶などが発見された。逮捕後、頭部を使って、警察と科学捜査研究所(Itep)による現場検証が行われた。
タイス巡査補は「近隣住民の話では、父親と容疑者の間には度重なる衝突があり、過去にも父親の命を狙った事件が起きていた」と説明。容疑者は治療後に警察署へ送致され、20日の拘留審問の後、予防拘禁に切り替えられた。
容疑者は、父親が先に自分を攻撃してきたため、正当防衛のために犯行に及んだと証言した。被害者の姪であるヴァネッサ・リマ・デ・ソウザさんは、容疑者には暴力や薬物中毒の過去があり、家族全員が彼を恐れていたと語った。
容疑者は以前、父親が営む家具の修理工房に放火したこともあったという。「彼は路上生活者となり、姿を消したり再び現れたりを繰り返していた。警察の失踪者リストにも載っており、近隣住民が彼の姿を目撃すると、私たち家族に知らせてくれる状況だった。皆が恐れており、心配していた。私の父は、より安全な環境を得るため、一軒家から警備が行き届いたマンションに引っ越さなければならなかった」と語った。
この残忍な事件は、地域住民に大きな衝撃を与え、暴力の深刻さに対する恐怖の声が多く上がった。警察は住民に冷静になるよう呼びかけ、綿密で透明性のある方法で事件を解決することを約束している。この犯罪は、精神的健康や家族内の力関係に関する議論を引き起こし、より強力で予防的なアプローチが必要であることを示唆している。