11月2〜3日にノルウェーで開催された世界美猫大会「FIFeワールドショー2024」で、生後8カ月のオスのペルシャ猫ディプロが「世界最優秀子猫賞」に選ばれた。サンパウロ州ソロカバ市で暮らすディプロには、獣医、カメラマン、アドバイザー、猫用スタイリストの専属チームが付いており、月額約4千レアル(約10万円)を費やして贅沢な生活を送っていると2日付G1(1)が報じた。
国際猫連盟(FIFe)の後援を受けて毎年開催されるこの大会は、世界中の猫愛好家や飼育者が集う最大級のイベントだ。参加する猫は五つのカテゴリーに分けられ、それぞれが八つのクラスに細分され、各品種は特定の基準要件に基づいて厳格に評価される。ディプロは骨格や毛質、筋肉の状態などの見た目の美しさに加えて、性格を含む総合的な評価を経て選出された。
ディプロは20年近くにわたりペルシャ猫やエキゾチックショートヘアの育成を手がけるアレックス・マルチンス氏のもとで暮らしている。ディプロの飼育環境は極めて特別であり、専属の獣医2人、カメラマン、アドバイザー、さらには2人の猫用スタイリストで構成されたチームが、彼の日常を支えている。食事、毛並みのケア、健康管理などが徹底的に行われている。
特にディプロは長毛種特有のケアが必要で、毎日約30分間のブラッシングを欠かさず行う。目や耳の掃除、爪や口腔内のチェックも日課の一部だ。これらのルーティンを通じて、ディプロは常に健康で最良の状態を保ち続けている。アレックス氏は「すべての収入はディプロのケアに使われる、販売目的ではない」と語り、その生活環境がペットではなく、まるでスターのような待遇であることを強調した。
ディプロの快挙は、同名の著名な米国人アーティストのDJディプロにも知られ、彼は自身のSNSで「世界で最もセクシーな猫」としてディプロを称賛する動画を投稿。ディプロは猫の品評会を超えた注目の存在となりつつある。
一方で、アレックス氏自身は猫の飼育に対する独自の哲学を持っている。約30匹の猫を飼育する彼の家庭では、キャリーケースやケージを使用せず、家庭的な環境を重視している。彼の家では窓や扉にネットを張ることで猫たちが自由に動ける空間を確保し、ストレスを最小限に抑えている。食事を重視し、超高品質のドライフードとウェットフードを組み合わせ、栄養面でも細心の注意を払っている。この取り組みは、猫たちの健康維持と幸福を優先した結果だという。
ディプロは現在までにすでに三つの大会で優勝している。これらの成功は、アレックス氏の献身的な努力と、特に食事や健康管理における徹底したケアの賜物である。加えてアレックス氏は「ディプロは自分がスターであることを自覚し、それにふさわしい堂々とした気品のある態度で振る舞う」と語り、彼の性格もまた成功の一因であると強調した。