サンパウロ市の師走の風物詩――リベルダーデ文化福祉協会(矢野ペドロ会長、ACAL)は「第54回東洋祭」を7日(土)と8日(日)の両日、サンパウロ市リベルダーデ広場とその周辺の通りで開催する。
7日午後2時から鳥居下で神道によるお清め式の後、パラーダ太鼓と長崎龍踊りのコラボや阿波踊りが盛大に披露される。舞台では終日、ラジオ体操、リズム体操、健康体操、花柳金竜会やACAL舞踊部などによる日本舞踊、武道、太鼓グループ、暁バンドなどによる音楽ショーが繰り広げられる。
そのほか漫画、生け花、折り紙のワークショップなど多くの芸術的アトラクションがある。リベルダーデ広場や周辺の通りには各種日本食の屋台に加えて、いろいろな出店が多数並ぶ。同協会関係者は「このユニークで豊かな文化の旅を体験するチャンスをお見逃しなく!」と来場を呼びかけている。
同舞踊部一同はACALを支援するために、2カ月がかりでお正月用「門松」を作った。蓮井康恵代表が自分の農場から竹を切り出して、みんなでヤスリをかけるなどして作った。高さは40センチ余りもあり、玄関や居間に置くのに最適だ。祭り当日、ACALの屋台において80レアルで販売される予定。
このイベントの起源は1969年11月27日に同広場で日系団体主催の盆踊りが行われたこと。その後、サンパウロ市議会が70年代にリベルダーデ区を「Bairro Oriental」と制定したことからその機運が高まり、来場する観光客と共に東洋文化を分かち合う場になった。その流れからこのイベント名が付けられた。
過ぎ去った一年に感謝し、次のサイクルを迎えるために、12月になると、この界隈は「Boas Festas(ハッピー・ホリデー)」と「Esperança(希望)」などと書かれたメッセージが書かれた垂れ幕が飾られる。これらの「のぼり」は、東洋祭りの期間からサンパウロ市誕生日である1月25日まで街を彩り続ける。