南東部ミナス・ジェライス州在住の62歳女性が、体外受精で第3子を授かった。現在妊娠26週目で、来年2月に男児が誕生予定だと、17日付G1(1)が報じた。
トレス・ポンタス市に暮らすベアトリスさんは夫エデルさんと7年前から一緒に過ごしており、今年5月に結婚した。彼女には成人した子供が2人いるが、再び妊娠することを目指し、約1年間治療を続けてきたという。今回の妊娠は、卵子提供者から提供された卵子とエデルさんの精子を体外で受精させ、その胚をベアトリスさんの子宮に移植することで実現した。
医師によれば、母子ともに健康状態は良好で、問題なく出産を迎える可能性が高いという。生まれてくる赤ちゃんはすでにカイオと名付けられた。
高齢出産は医療技術の進歩によって実現可能になったものの、依然として母体と胎児にリスクが伴う。専門家によると、高齢妊婦は高血圧、糖尿病、早産などのリスクが高まるとされており、慎重な管理が必要だ。
ベアトリスさんも妊娠期間中は定期的な検診を受け、医療チームによる細心のケアを受けている。彼女のケースは、高齢妊娠を目指す女性たちに希望を与える一方で、その難しさを改めて浮き彫りにしている。
ブラジルでは、女性の社会進出やライフスタイルの変化に伴い、出産年齢が上昇している。公的医療情報システム(DATASUS)のデータによれば、初産年齢は近年上昇傾向にあり、特に35歳以上で初めて出産する女性の割合が2000年の9・1%から2020年には16・5%に増加した。だが50代や60代での出産は依然として稀であり、今回のケースは注目を集めている。
同じ流れから20〜34歳の女性の出産率は2000年の67・4%から20年には57・8%に減少した。これらのデータは、ブラジル人女性が出産時期を後ろ倒しにしている傾向を示している。
ベアトリスさんにとって、この妊娠は長年の夢の実現であり、「新しい命を迎える喜びを感じている」と語っている。家族全員がカイオくんの誕生を心待ちにしており、姉となるアニータさんは「母親代わりになりたいわ。カイオが元気に生まれて、幸せになってほしい」と語った。医師も、彼女の健康を第一に考え、慎重な管理を続けながら、出産に向けた準備を進めているという。