令和7(2025)年の年頭に当たり、ブラジルにお住まいの日本人、日系人の皆様に、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
世界各地では、約130万人の在留邦人の方々、そして約500万人の日系人の方々が、それぞれの地域社会で活躍され、その功績は高く評価されています。また、皆様による日本の文化や魅力の発信、ブラジルの方々との交流は、日本とブラジルとの絆を深め、両国の国民間の友好親善を一層深化させることに貢献されています。私自身、昨年11月にペルー及びブラジルを訪問した際に、日系人、在留邦人の方々と直接お話しする機会があり、異国の地における皆様の献身的な御活躍に触れることができました。
現在、国際秩序に大きな挑戦がもたらされ、ウクライナや中東、また地球規模課題への対応を巡り、国際社会の分断と対立が進んでいます。我が国周辺でも、核・ミサイル能力の強化、急速な軍備増強、力による一方的な現状変更の試みなどの動きが一層顕著になっています。こうした厳しく複雑な国際社会においても、国益に基づく現実的な外交により、日米同盟を基軸に、友好国・同志国と緊密に連携するとともに、中国を含む各国との対話を重ねます。これにより、分断と対立を乗り越え、法の支配に基づく国際秩序を断固として堅持する考えです。
私としては、これらの努力を積み重ねることにより、日本が引き続き世界から信頼され、力強い国であり続けるよう、そして皆様にとって母国、ルーツとして誇りに思うことができる国であり続けるようにしていきたいと考えております。皆様におかれては、引き続き、日本とブラジルとを結ぶ架け橋として、各方面においてお力添えを頂きたく、よろしくお願い申し上げます。
本年は巳年となりますが、脱皮を繰り返す様子から、再生、変化、成長を象徴するとも言われております。本年が皆様にとって大いなる飛躍の一年となることを願うとともに、皆様の御多幸と御繁栄を祈念申し上げ、私の年頭の御挨拶といたします。
令和7(2025)年 元旦