【2025年新年号特集号】日伯の距離を縮める架け橋に=日伯文化連盟理事長 吉田エドアルド

吉田エドアルド

 新年明けましておめでとうございます。本年も皆様にとって実りの多い年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
 日伯文化連盟、通称「アリアンサ」の理事長として、日本語やアートのコースを提供することは単に言語、またはその芸術を教えることだけではなく、異文化理解を深め、日本との地理的距離を比喩的に少しだけ縮めることのできる架け橋でもあると確信しております。
 これまで日本語を学ぶ動機について学習者に尋ねたところ、日系の方だと祖先の文化・母国語を学びたいという思いを抱いている場合が多い一方、アニメやJPOPなどのポップカルチャーに興味を持つ方も多く、モチベーションやきっかけは多岐にわたることがわかりました。
 しかし、査証免除措置の影響で日本が以前より訪れやすくなった現在では、より充実した旅行が満喫できるよう日本語を学びはじめる学習者が増加しています。私たちアリアンサがその一助となれることを誇りに思います。本年はさらに多くの方々に門戸を開き、日本語を学ぶ楽しさを広めていきたいと考えております。
 最後に、外国語の学習は決して簡単な道のりではありません。しかし、言語と文化は切り離せないものであり、外国語を学ぶことで、新たな視点や価値観を得ることができます。その過程は、脳の可塑性を促進し、灰白質を増加するなど、脳の構造にも変化をもたらす素晴らしい体験です。
 2025年が、皆様にとってさらなる飛躍の年となりますよう、そして多くの素晴らしい体験が得られる一年となることを心より願っております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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