中南米の日本語教師が集まり、研さんを深める「第39回汎米日本語教師合同研修会」が6日、ブラジル日本語センター(矢野崇敬理事長)で始まった。18日までの13日間、グループワークや歴史学習などを通して授業力のスキルアップを目指す。
毎年この時期に行い、今年は8カ国から16人が参加。20〜49歳の新米からベテラン講師が集い、ブラジル、ペルー、コロンビア、エクアドル、アルゼンチン、ボリビア、メキシコ、パラグアイから訪れた。
開講式には在サンパウロ日本国総領事館の清水亨総領事、国際交流基金サンパウロ日本文化センターの佐藤吉樹所長補佐、JICAブラジル事務所の川村怜子次長、ブラジル日本語センターの矢野理事長らが出席。矢野理事長は当事業に日本の税金が投入されていることを伝え、感謝した上で「日本語のおかげで多くを学ぶことができ、人生でうまくいったことがたくさんある。世界を広げることができる」とあいさつ。清水総領事は「日本語はハードルが高い言語だが、克服する喜びは大変なものがある」とし、谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃」を例に挙げて「ぜひ翻訳できるくらいを目指してほしい」とエールを送った。佐藤所長補佐は「体調に気を付けて、有意義な時間を」、川村次長は「(学習者に)機会を与える人になって」と話した。
研修生は学校の特色や自己紹介を行い、その後、夕食を通じて親睦を深めた。ボリビアの日本語普及学校に勤めるエリック・トロチェ・ティコナさん(41)は「ブラジルは初めて。他の先生たちと会って最初は緊張したが、みんな優しい。先生方からいろいろな経験を聞き、自分の学びにつなげたい」と話した。