JICA=「帰国後も日伯交流を応援」=派遣隊員が活動最終報告で

 独立行政法人国際協力機構(JICA)ブラジル事務所(宮崎明博所長)は昨年12月13日、サンパウロ市の日本文化広報施設「ジャパンハウス」にて、2023年1月派遣ボランティア隊員15人の派遣活動最終報告会を行った。
 派遣隊員の金城愛樹さんは2019年、ミナスジェライス州のヴィラボーラに派遣されたが、コロナ禍により一時帰国。再派遣後は、サンパウロ州ピエダーデ市にあるピエダーデ日本文化学校で日本語教師として活動。任期中には教師人材の確保や職場環境の改善、学習環境整備を行った。活動の結果、2023年には7人だった生徒数が37人に増加したことを報告。金城さんは「派遣先の地域は日本語を勉強したい人が少ない地域でしたが、学習希望者は隠れているもの。皆さんも希望を捨てないでください」と他の隊員を勇気づけた。

ブラジル全土から集まった隊員と関係者ら

 野本美由喜さんはサンパウロ州ソロカバ市のUCENS日本文化センターで日本語教師として活動。野本さんは赴任前、宮崎県の小学校で教師をしていたことがあり、UCENSでの活動と並行して、今年創立75周年を迎えたブラジル宮崎県人会の活動も支援。75周年式典の司会や名簿づくり、県連日本祭りでの食品販売も手伝ったという。「帰国後は宮崎とブラジルの交流を応援していきたい」と日伯のかけはしになりたいとの想いを語った。
 報告会後には、現在ブラジルで活動しているJICA隊員65人と、今年3月にJICAと連携協力覚書(MOU)「未来への団結」を締結した日系3団体のブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)、在サンパウロ総領事館代表者らによる意見交換が行われた。JICAによる派遣隊員数はブラジルが世界最多。
 前日の12日には、2023年10月派遣隊員4人による中間報告が行われた。

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