トカンチンス州在住のマリアーネ・ロドリゲスさん(35歳)が3日、体調不良を訴えて病院に搬送された際、初めて妊娠していることが判明し、既に8カ月だったので数時間後に緊急帝王切開で、3人目の息子マテウス君を出産した。彼女の月経は通常通りで、避妊薬も服用しており、妊娠の典型的な症状もなかったため、本人と家族に大きな衝撃を与えたと12日付テラサイト(1)、12日付(2)、13日付G1(3)が報じた。
マリアーネさんは夫ジェロンシオ・ジーンさんと2歳の息子ペドロ君とともに、この3年間はマット・グロッソ州ケレンシアに住んでおり、休暇で郷里のトカンチンス州サンサルバドールに帰省していた。
マリアーネさんは「休暇中、これまで経験のない高血圧を感じていましたが、暑さや気温の影響だと思っていました」という。3日早朝に激しいけいれんを起こし病院へ搬送された。診察の結果、妊娠が判明し、緊急手術が必要と判断された。
家族全体に驚きが広がったが、特にマリアーネさん自身は妊娠に全く気づいていなかった。婦人科医アドリアナ・ヴィエイラ医師によると、避妊薬の周期的な服用中止期間に見られる出血が妊娠と区別されない場合があるという。
さらに、妊娠中の吐き気や疲労、乳房の痛み、腹部の膨らみといった典型的な症状が現れない「静かな妊娠」や「気づかれない妊娠」もあるという。産科医ヴェルスカ・ピニェイロ医師は、この現象が一部の女性に見られる理由として、体重過多や発達した腹筋などを挙げる。実際、マリアーネさんも妊娠中に特筆すべき変化を感じることなく、通常の生活を送っていたという。
今回生まれたマテウス君は、未熟児だったため、新生児集中治療室に入院中だ。母子ともに体力の回復に努めている。マリアーネさんは「今回の経験は全ての女性に警鐘を鳴らすものであり、定期的な健康診断の重要性を強く感じました」と語る。
「静かな妊娠」の要因として、医師たちは不規則な月経や妊娠への心理的否定、授乳期の影響、肥満による胎動の鈍感さなどを挙げている。定期検診や産前ケアが行われないことで、母子ともにリスクが高まる可能性がある。ヴェルスカ医師は「体調の変化に敏感になり、医師による診察を怠らないことが重要」と警告している。避妊薬の使用や授乳期間中であっても、身体の些細な変化に注意を払い、不調を感じた場合は医療機関に相談することが必要だという。