ジョイセ・ソウザ・アラウージョさん(21歳)は、妊娠中の昨年12月20日に脳動脈瘤を発症し、今年1月1日に脳死が宣告された。現在、妊娠6カ月の彼女は、生命維持装置によって命を繋いでおり、お腹の赤ちゃんは順調に成長しているという。医師たちは、赤ちゃんが無事に生まれることを最優先に考え、少なくとも妊娠7カ月に達するまで生命維持装置を外さず、サポートを続ける方針を決定したと、20日付G1が(1)報じた。
ジョイセさんの夫ジョアン・マテウス・シルヴァさん(23歳)によれば、彼女は強い頭痛を訴え、12月20日にマット・グロッソ州ジャシアラ市の病院に搬送された直後に意識を失い、そのまま入院することになったという。ジョイセさんはこれまで脳動脈瘤を疑わせるような症状は一切なく、頭痛や吐き気は妊娠後に始まったものだという。
数日後、ジョイセさんはロンドノポリス市のサンタカーザ病院に転院し、手術を受けた。だが、その後の数日間で、彼女の脳は腫れ始め、頭蓋骨の一部を切除して脳のスペースを確保する手術が必要となった。医師たちの尽力も虚しく、ジョイセさんは脳死と診断された。病状の進行は非常に速く、病気が明らかになってから脳死に至るまで、全てがあっという間の出来事だったという。
ジョイセさんとジョアンさんは6年前に結婚し、仕事を求めて、昨年7月にトカンチンス州からマット・グロッソ州に転居してきたばかりだった。ジョアンさんは鉄道作業員、ジョイセさんは販売員として働いていた。夫婦にはすでに2人の娘がいた。
ジョアンさんは現在、妻の遺体を故郷トカンチンス州に送るための資金調達方法を模索している。また、娘たちが母親について尋ねてくる中で、どのように説明すれば良いか戸惑いもあるという。彼は、「何もかもが信じられない。最も辛いのは、子どもたちが母親なしで成長していかなくてはならないことだ」と、胸の内を語った。
現在、母子ともにサンタカーザ病院の産婦人科チームによるケアを受けており、帝王切開による出産の具体的な時期については、状況を見守りながら判断していく予定だと報じられた。