サンパウロ州北西部のサンジョゼ・ド・リオ・プレット市の空港で19日、67歳の男性乗客が飛行機から降機中に階段から転落し、心肺停止状態となり、その場で死亡が確認された。事故の原因については転落が直接の原因か、心肺停止が先行していたのかについて調査が続いていると、20日付G1など(1)(2)(3)が報じた。
死亡したマルコ・アントニオ・ダミコさんは、ラタン航空のA320型機で、サンパウロ市のコンゴーニャス空港を午後5時35分に出発し、午後6時25分にリオ・プレット空港に到着した。フライトは航行中に乱気流に見舞われたという。
目撃者によると、マルコさんは前方ドアから降りる際、階段を踏み外して転落し、その際に頭部を地面に打ち付けたという。空港の消防隊員や通報を受けて駆けつけた緊急医療サービス(SAMU)の隊員らが蘇生処置を行ったものの、彼はその場で息を引き取った。
救助にあたった消防士グスタヴォ・アマラウ氏は、マルコさんが倒れていた周辺の床に血痕を見つけたと報告。「出血の正確な原因は未だ特定されていない。また、転落の原因についても、階段を踏み外したことが直接の原因なのか、それとも心臓発作、脳卒中、失神などの病状が先行していた可能性があるのか、詳細は鑑識の結果を待っている」とコメントした。
ラタン航空は、事故を受けて空港の消防隊とSAMUに即座に支援を要請したことを明らかにし、折り返しでサンパウロ市に向かう便の出発遅延などで影響を受けた乗客に適切な支援が提供されたことを報告した。また、すべての顧客の安全と福祉への取り組みを改めて強調した。
マルコさんは、サンジョゼ・ド・リオ・プレットの地方税務署で税務監査官として長年勤務しており、また、サンパウロ州税務監査官組合(Sinafresp)の代表としても活躍していた。彼は、職場でも地域社会でも信頼されていた人物であり、仲間からも慕われていたという。
マルコさんの遺体は法医学研究所(IML)に送られ、詳しい検死が進められている。