福島県人会=日本語会話の楽しさ実感=初学者、教師も理解深める

 ブラジル福島県人会(佐藤フランシスコ紀行会長)は12日、サンパウロ市の同県人会館で日本語会話イベント「日本語会話と習慣」を行った。県人会関係者をはじめ、日本語を学ぶ青年ら84人が参加した。
 イベントは午前9時に始まり、佐藤会長の講演「日本の歴史、地理、気候」、佐藤クリスチアンネ文化部長の講演「日本の基本的なマナー」後、参加者を日本語レベルに分けてグループワークを行った。
 日本語を全く話せない初心者グループ(14人)には県人会元留学生で日本語教師の高垣鈴木ルシアさんと伊藤ハヤ・エベリンさんが先生として入り、日本語の特徴などの説明を行った。
 日本語初級者グループ(38人)では、JICAボランティアとしてインダイアツーバ市の日本語学校で活動中の手塚楓さん、青森県人会副会長のコッペデ・ヒロミさん、MOAインターナショナル・ブラジル理事長の仲口良太さん、ブラジルを知る会の福島県出身者・仲口ひとみさんが先生役として参加し、日本語での自己紹介を教え、自由会話を行った。
 日本語が話せるグループ(18人)にはJICAボランティアとしてスザノ市の日本語学校で活動している木下真梨子さん、同じくJICAボランティアでモジ・ダス・クルーゼス市のスポーツクラブでバドミントンの講師をしている久保田修世さん、元サンパウロ日本人学校の教師川畑成明さんらが参加した。

佐藤会長(右)と協力した日本語教師ら

 イベントは12時半に終了したが、参加者らはその後も会場で日本語での会話を楽しんでいた。参加した県人子弟は県費留学のために日頃勉強している日本語を使う機会が得られたことを喜び、先生役協力者たちも会話についての理解を深めるよい機会になったと語った。
 イベント企画当初は県費研修生向けの催しだったが、理事会で「せっかく開催するなら日本語に興味を持っている人のためにも」と参加門戸を広げる決定をした。佐藤会長は、「一般参加者の募集を今年に入ってから開始することになり、広報期間の短さから参加者が集まるか不安でした。しかし、県人会関係者をはじめ、総領事館や国際交流基金など多くの方が広報活動に協力してくれたこともあり、無事成功することができました」と感謝を語った。

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