留学先の南アフリカで25日から行方不明になっていた、ブラジル人の研究者兼インフルエンサーのカロリーネ・アマンダ・ロペス・ボルジェスさん(33歳)が、翌26日、重傷を負った状態で警察によって発見された。彼女は自身のSNSで拷問と性的虐待の被害に遭ったことをライブ配信で明かし、助けを求めた直後に失踪していた。26日付CNNブラジルなど(1)(2)(3)(4)が報じた。
ライブ配信は、ヨハネスブルグのショッピングモールの駐車場から行われていたとみられ、視聴者によると、彼女は左足を骨折し、身体的に虐待を受け、命の危険を感じていると訴えていたという。配信は約20分続いたが、その後、急に途切れた。
その後、カロリーネさんは意識がある状態で警察によって発見されたが、左足が動かず、手や腕にあざがあるなど重傷を負っていた。彼女は精神的なダメージを受けているものの命に別状はないと報じられた。事件の詳細については、明らかにされていない。
発見後、ブラジル大使館の担当者に付き添われて現地の病院に搬送され、治療を受けることになった。帰国のための航空券も手配中で、できるだけ早急にブラジルに帰国する準備が進められているという。
アニエレ・フランコ人種平等相は、南アフリカ当局と協力し、連邦警察も同行して、事件の捜査が進められていると述べた。
カロリーネさんはリオ連邦大学(UFRJ)で社会学と政治学を学び、現在は同大学で哲学の修士課程に在籍している。彼女は、女性の健康やウェルネスに関する教育プラットフォーム「ヨニ・ダス・プレタス」の創設者としても知られる。研究活動では人種的および性別の不平等、アイデンティティ、家族、黒人中流階級、黒人コミュニティの消費活動や健康などのテーマに取り組んでいる。彼女は1月初旬から南アフリカに交換留学していた。