金曜日となったが、苦い結末となった。Ibovespaは1.27%下落し、124,619.40ポイント(1,605.34ポイントの下落)となった。これにより、ブラジルの主要株価指数は4週間連続の上昇を止め、2025年の最初の週をマイナス1.20%で終えた。商業ドル(USD/BRL)も厳しい日となり、0.51%上昇して5.79レアルとなった。一方で、将来の金利(DI)も全体的に大きく上昇した。
トランプの新関税
金曜日の不安定さの主な要因は1つ——ドナルド・トランプである。米国大統領のトランプ氏は共和党の議員に対し、「報復関税(reciprocal tariffs)」を発表する予定であると述べた。ロイター通信が関係者3名から得た情報によると、この措置はブラジルにも影響を及ぼす可能性がある。正式な発表は来週行われる見通しだ。
ニューヨーク市場では、このニュースが出るまでは株価は比較的安定していた。なぜなら、投資家は金曜日朝に発表された1月の米国雇用統計(Payroll)に対して賛否両論の見方をしていたためだ。米国では1月に143,000の新規雇用が創出され、市場予想を下回った。しかし、賃金の上昇が続いており、サービス分野のインフレ圧力が続くことが懸念される。これにより、エコノミストたちは6月以前の利下げを予想していない。
この日、ブラジル国内ではポジティブなニュースもあった。特に2024年の工業生産は2010年以来の大きな成長を記録した。しかし、世界的なリスク回避の雰囲気が勝り、市場はネガティブなムードに包まれた。
さらに、ブラジルのフェルナンド・ハダジ財務大臣が中央銀行に対し「賢明な金融政策が必要であり、景気後退に陥るべきではない」と発言したことも、市場に影響を与えた。
ブラデスコ、ヴァーレ、ペトロブラスが下落
企業ニュースも市場の重しとなった。ブラデスコ(BBDC4)は2024年第4四半期の決算を発表したが、特に目立ったサプライズはなく、株価は3.93%急落。これに伴い、他の銀行銘柄も下落した。
- ブラジル銀行(BBAS3) -1.31%
- イタウ・ウニバンコ(ITUB4) -0.73%
- サンタンデール(SANB11) -2.19%
- B3(B3SA3) -2.32%
ヴァーレ(VALE3)は2日連続の上昇後、0.54%の下落。ただし、週間では1.22%の上昇となった。ペトロブラス(PETR4)も0.57%下落した。国際的な原油価格がわずかに回復したものの、株価は低調だった。これらの2大銘柄が下落したことで、Ibovespa全体も影響を受けた。
この金曜日の大幅下落は、大型株(ブルーチップ)だけが原因ではない。
- マガジン・ルイザ(MGLU3) -4.33%
- ロハス・レネル(LREN3) -3.68%
- エンブラエル(EMBR3) -3.41%
第4四半期決算を好意的に受け止められたムルチプラン(MULT3)は、取引中盤まで上昇していたが、最終的には0.85%の下落で終了。同じく決算を発表したCCR(CCRO3)は2.67%の下落となった。
来週は重要経済指標が多数発表
2月の第2週は市場にとって波乱含みとなりそうだ。
- 火曜日:ブラジルの1月のインフレ率発表
- 水曜日:サービス部門のデータ
- 木曜日:小売業のデータ
また、米国でも重要な指標が発表される。
- 火曜日:FRB(米連邦準備制度)のパウエル議長が発言
- 水曜日:米国の消費者物価指数(CPI)
- 木曜日:生産者物価指数(PPI)
- 金曜日:米国の小売売上高データ
来週の市場は荒れ模様となる可能性が高く、静かな相場を期待するのは難しいかもしれない。
米ドル、5.79レアルに上昇 - トランプの関税発言で急反発
木曜日、ドルは0.49%下落し、5.7649レアルで取引を終了した。これは昨年11月18日以来の最安値だった。しかし、金曜日には急反発。
トランプ大統領が「来週、多くの国に対する報復関税を発表する予定」と述べたことで、市場にリスク回避ムードが広がり、ドルが上昇した。彼は「追加関税は米国の財政赤字を削減するのに役立つ」とも語った。