
リオ市フラメンゴ地区に住む女性が、いつものように息子に朝食用サンドイッチを準備している最中、食パンにめり込んだ弾丸を発見した。パンの包装袋には弾丸と同じサイズの穴が開いており、専門家は7・62mm口径ライフル銃の弾丸だと見ている。このパンを製造している食品会社は、市北部のアレモン地区付近に工場を構えており、この地域は複合スラム(ファヴェーラ)が存在する。最近も市警と軍警による激しい銃撃戦があり、死者6人、負傷者8人を出す事態となった。警察は弾丸がどの段階で食パンに紛れ込んだのかを解明するために捜査を進めていると、7日付G1など(1)(2)が報じた。
女性はビニール製の包装袋から食パンを取り出し、バターを塗ろうとしたところ、パンにライフル弾が貫通しているのを発見した。「パッケージを開封したところ、食パンの一部が押し潰されて変形しているのに気づきました。一枚取ってバターを塗るとその一部が緑色になっていて、よく見ると、そこに異物があり弾丸だとわかりました」と語った。
女性は、その食パンを近所のスーパーで購入したと述べ、そのスーパー周辺では最近銃撃戦の報告はなかったという。
弾丸が食パンの運搬中、またはその製造元である工場付近のファヴェーラで発生した銃撃戦の際に紛れ込んだと、その女性は考えている。麻薬密売組織が支配している同地域では、頻繁に銃撃戦が発生しており、1月24日には大規模な取り締まり作戦で6人が死亡し、8人の負傷者が出ていた。
彼女は「自宅の所在地は危険地域ではなく、室内にも銃撃の痕跡もないため、弾丸は工場での製造過程で紛れ込んだのではないかと思います」と述べた。
軍警特殊作戦実行部隊(Bope)の元射撃インストラクターであるパウロ・ストラニ氏によると、同ライフル弾による射程距離は最大4kmに達するが、3kmまでは致命的な威力を持つ可能性があるという。
食パンを製造した企業は公式声明で「当社の工場内では銃に関するいかなる事件も報告されておらず、すべてのロットは金属探知機を含む厳格な生産プロセスを経ており、食品の安全性と品質が確保されています」と説明し、出荷後に被弾した可能性を示唆した。